どうゆうき

▼長引く経済の閉塞感から脱却するために求められるのは、日本企業の99%を占める中小企業の躍進と新たな産業の創出です。中小企業は時代の転換点を見極めて、自社の商品・技術・サービスの見直しと付加価値を高めていくことが不可欠です。全国的に見ても愛知県のものづくり産業は外部環境に恵まれ優位性があります

 

▼しかし、裏を返せば外部環境の変化に大きく左右されます。このような環境のなか私たちは、同友会の目的のひとつ、「強靭な経営体質をつくる」ための学びと活動を進めています。その中で、自社の強みや得意技を活かした仕事づくりを、産学官連携を組みながら実現していく必要があります

 

▼今年度より産学連携の組織的活動をスタートしています。これまでも会員個別での活動や会内での情報収集は行われていますが、実現性に欠けていました。今回の組織立ち上げの目的は仕事づくりです。ネットワークを結び、互いに情報交換し、学び合いながら中小企業の新しい仕事づくりを目指します

 

▼具体的には、行政・大学の関係者、必要に応じて日本技術士会のメンバーにも参加いただくことを考えています。特に行政の関係者にはコーディネーター役をお願いして、新しい商品・サービスづくりを展開します。業種・業界は問わず参加できますが、経営指針書の成文化あるいは作成に取り組んでいる経営者の方に効果があります。産学官連携の組織的な活動については出遅れぎみな愛知ですが、愛知同友会の強みを活かし、各地とも戦略的に連携をはかれるような組織を構築していきます。

 

産学連携担当理事 鳥越豊