第52回定時総会 第3分科会
条例の活用 〜地域全域に広げる

杉原 五郎氏  (株)地域計画建築研究所
(大阪同友会副代表理事、憲章・条例推進部長)

地域づくりを説明する杉原氏

条例の運用こそ要

私は勉強するには、手、足、頭を動かさないとだめだと考えています。頭を使うだけでなく、行動し、語り合うことでしか理解は深まりませんし、運動は広がらないのです。

大阪同友会は自治体訪問を中心に条例に取り組んできました。そこで気づいたのは、私たち自身が地域について知らないということです。やはり自らが学び、足を運ぶことが条例づくりでは大切なのです。とはいえ、条例の「制定」は通過点です。その運用こそが要なのです。

地域づくりは、様々な主体が協働して地域経済の活性化を目指すことを意味します。そこでは地域への帰属意識や愛着、誇りが共通の絆となり、多様な取り組みが進行していきます。私はそれを「点・線・面での地域づくり」と考えています。

点・線・面での地域づくり

「点による地域づくり」は、雇用、インターンシップの受け入れ、地元調達、納税など、企業が自主的に取り組めるものです。

「線による地域づくり」とは、地域の中小企業が、他の諸団体と協働して取り組む仕事づくりや、産学連携による研究開発・製品化・キャリア支援などがそれです。

そして「面による地域づくり」とは、同友会など地域の経済団体が地域社会の一員として、地域まるごとの視点から、関係諸団体と連携し、地域の活性化を進めるものです。

こうした試みを生かし豊かな社会を実現していくには、中小企業が中心となり、企業・地域・同友会づくりを一体的に進めていかなければなりません。まだまだ課題は多いですが、大阪も愛知も共に頑張りましょう。