第7回中小企業地球環境問題交流会in熊本 第3分科会(10月3〜4日)
地域循環型の自然エネルギーを地域と市民の力で

〜持続可能な社会をつくる新しい仕事づくり

平沼 辰雄氏  (株)リバイブ

地域循環型エネルギーについて全国からの参加者と熱い議論を行う平沼氏(奥左から2人目)

第7回中小企業地球環境問題交流会が10月3〜4日に熊本県で開催され、376名が参加しました。第3分科会では、リバイブ代表取締役会長の平沼辰雄氏(海部・津島地区、中同協地球環境委員長)が報告しましたので、以下に概要を紹介します。

市民参加型 環境経営への挑戦

リバイブは産業廃棄物処理業の会社です。経営理念は「地域から地球へ〜地球クリーニング」で、社会的役割として産業廃棄物の循環から生活全般の循環、自然環境の回復・復元に挑戦し、善循環型社会の実現を目指す会社として実践しています。

環境経営をしていく中で、地域に対してどんな貢献ができるかと考えました。そして、さまざまな実践がある中から長野県飯田市の取り組み事例に学び、愛知県でも県民・市民の志あるお金を集めて、太陽光発電など再生可能エネルギーの普及に挑戦するべく、おひさま自然エネルギー(株)を設立することになりました。

おひさま自然エネルギーの目指すものは、「エネルギーの地産地消」「コミュニティーを自分たちの手でつくる」「お金の流れを変えて、社会を変える」「望む未来を選び取る−エネルギーを自分たちの手に取り戻す」ことにあります。

地域資源を生かし 新しい地域づくりを

これまで、経済を中心に豊かさを追い求めてきた結果、国や地方は1千兆円を超える借金を抱えてしまいました。補助金頼りの地域づくりに限界がきています。こうした現状の枠にとらわれず、地産地消する仕組みを作り出そうという「新しい公共」という考えも出てきました。自然や地域資源の豊かな地域が全国にたくさんあります。「ないものねだりではなく、あるもの探し」という考えが必要だと思います。

今後は、地域資源を生かして仕事をつくっていくこと、環境経営や省エネに一層力を入れて取り組み、そもそもエネルギーを使わないということが重要になってくると思います。同友会の「地域とともに」を実践し、地域の資源を生かした仕事づくりをしていきましょう。

最後に、中小企業憲章や条例運動にも、環境やエネルギーの課題を生かすことが重要と思います。これらを通じて、新しい地域を創っていきましょう。