男女共生委員会 & 岡崎地区ジョイント例会(2月18日)
働きやすい企業づくり 〜生き生き働ける労働環境

倉田 満美子氏  (株)ラッシュ・インターナショナル

自社の経営実践を報告する倉田氏

制度より風土づくり

社員の仕事と生活の調和を促進することは、愛知県の基本施策として中小企業振興基本条例にも明記されています。これは、私たち中小企業経営者が取り組むべき課題の1つでもあります。

そこで、男性も女性も働きやすい企業づくりについて学ぶジョイント例会を開催しました。内容は愛知県の西三河県民事務所産業労働課と、岡崎市経済振興部の行政担当者より、県や市が推進する「仕事と生活の調和」推進施策を紹介。そして、愛知県ファミリー・フレンドリー表彰企業の会員、ラッシュ・インターナショナルの倉田満美子氏から経営実践を報告いただきました。

倉田氏は「人口減少による市場・顧客・労働力の縮小という外部環境は近い将来確実に訪れる。その中で自社の存続、社員の確保を考えた時、社員が生き生きと働き続けられる環境が重要と気づいた」と語ります。そして10数年に及ぶ試行錯誤の中で見えてきたのは、「制度づくり」ではなく「風土づくり」が大切であるということ、そのために必要な前提条件です。

理想の労働環境で利益を出すこと

倉田氏はその前提条件を、(1)「理念採用」の継続による理念・方針の浸透、(2)環境・インフラの整備、(3)社員のスキルアップやモチベーションの維持という3点が、しっかりリンクすることだと考えています。

一般に、社員が生き生きと働き続けられる環境と、利益が出ることとは両立できないと思われがちです。しかし、そこをイコールで結ぶことが自身の経営目標だと断言しました。

倉田氏の実践報告を受け、各社の「働き続けられる環境づくり」への取り組みや課題についてグループ討論を行いました。男性中心で女性が少ない職場でも、規模や業種が違っても、社員にとって「生き生き働き続けられる環境」には共通点が多く見られます。経営者の経営責任と社員の行動責任ということを改めて見直す機会となりました。