金融アセスだより(第89回)

マクロ経済学の視点

金融委員会では、会外へのアプローチとして行政との懇談のみならず、愛知県に対し「愛知県版CRA(地域再投資法)」などの政策提言を行ってきました。また会内活動では、融資だけではない金融機関の活用等、外部環境の大きな変化に対応する資質向上を図ってきました。

その中での一番の学びは「経営者はマクロ経済に強くならなければいけない」ということです。背景にマクロの視点がない計画には説得力がなく、外的支援を得ることはできません。世の動きを感じ、ピンチと思うかチャンスと見るか、その差が会社の未来や社員の明日を左右します。

新市場をつくる

今、私たちがすべきことは「市場をつくる」ことであり、そのために必要なものは3つあると思います。1つ目は、「その国・人・地域の歴史と文化」を知ること。2つ目には、自分の目で「現場」を見ることです。最後に、最も重要なのが自分の心と直感を信じる勇気です。これには、今の自社に何ができるか強み弱みを含めて科学的に分析し、それを理解している必要があります。

人材・知識・能力・技術等、自社の持つ力を信じ行動すれば、それを必要とする市場は必ず見つかります。その際、既存の理論や常識にとらわれないことも大切です。自社を信ずると書いて「自信」。自信を持ち、未知なる世界を切り開いていきましょう。

 

(株)長大商事  長谷川 睦