人を生かす経営学習会(5月14日)
個性を発揮できる風土

西田 祐規氏  (株)西田葬儀社

人が育つ環境づくりが経営者の役割

経営者の姿勢を問う

第1回人を生かす経営学習会が労務労働委員会主催で行われました。この学習会は、個々に活動する「人を生かす」分野の専門委員会の相互連携を目的としています。

今回は、社員のやりがい、働きがいをテーマに、西田葬儀社・西田祐規氏の報告から、人が段階的に成長する仕組みを「人を生かす」という観点で学びました。

西田氏は、経営方針に人間尊重の実践を位置づけ、社員の個性が発揮できる適材適所の配置をしています。創業当時の家業から企業へと変化させていく中で西田氏は、自分本位な経営で社員が離れていく様子を目の当たりにしてきました。大量に社員を募集し、採用と退社を繰り返す負の連鎖から見えてきたものは、社員に対する経営者側の姿勢の問題だといいます。

自主的な社員を育てたいと経営者は思っていますが、民主的な会社でなければ社員同士のつながりもなく、自主的に考える社員は育ちません。人が育つ環境づくりを経営者の責任として捉え、社員が成長するために活躍できる場をつくることが重要だとまとめました。

小さなサインに注目

グループ討論では、社員のモチベーションを上げるために何をしているか、との問いかけから、自社での社員との関わりを話し合いました。

その中で、「入社したての社員は、やる気にみなぎっているが、ちょっとした気持ちの変化でやる気は左右される。経営者側が、やる気のない社員と決めつけていないか」との意見が出されました。小さなサインを見逃さず、社員と向き合うことが大切であると改めて認識しました。

最後に、吉田幸隆委員長は「人を育てることは経営者の責任です。社員の成長を願って絶えず働きかけること。また、独りよがりではなく組織的な対応が必要です。社員に関心を持ち、全社員の成長を諦めない経営者でありたい」とまとめました。