人を生かす経営学習会(7月22日)
望ましい賃金とは

本山 景一氏  (株)エスクリエイト
加藤 輝美氏  (株)ケイ・クリエイト

評価制度を取り入れている本山氏

お互いの納得

人を生かす経営学習会が参加者70名で行われました。今回は望ましい賃金をテーマに、エスクリエイトの本山景一氏とケイ・クリエイトの加藤輝美氏の自社での事例を報告していただきました。

本山氏は、社員一人ひとり給料の捉え方が違う中で、いかにお互いが納得できる賃金を目指していくかを重要視しています。そこで社員の頑張りを正しく評価していくために、給料と連動した評価制度を取り入れているそうです。一方で、「評価給はあくまでも社員一人ひとりに努力してもらうよう後押しする手段である」とも述べました。

貢献度合いで測る加藤氏

人はすべて違う

加藤氏は、「賃金に関して、手当という形で支給している部分がある。これは貢献度合いで測ることが公平だという考え方があるから」といいます。加藤氏は、過去に評価制度を取り入れたものの社員の働きがいに直結しなかった経験を踏まえてこの方針にしたそうです。

そして、「人間はそれぞれ違う特徴を持っている。どんな基準値を作っても、それが全ての人にそのままあてはめられるとは言えないのではないか」という問題提起がありました。

グループ討論では、「望ましい賃金とは何か」との問いかけから活発な議論が行われました。「原資をどうするのかを抜きに賃金制度は語れない」という本音の部分や、「社員の頑張りを経営者としてどう捉えるのか」といった、賃金を決める時に社員をどう見ているのかを問われる厳しい意見も出されました。

今回の学習会では、賃金制度に関する手法の話を一切せずに、誰にとって「望ましい賃金」なのかを充分に考え、認識を深められた学習会になりました。