第15期役員研修大学 第6講座(10月20日)
同友会らしい「共育」

青木 義彦氏  (株)サンテック

共育のあり方を説く青木氏

教える側も学び、育つ

「同友会らしい『共育』の実践に学ぶ」とのテーマで、副代表理事の青木義彦氏に報告いただきました。

この「共育」について、多くの方が意味を取り違えていないかと、青木氏は強く警鐘を鳴らします。労使見解に記載の通り、経営者と社員には明確な立場の違いがあり、パートナーではあっても決して友達と言える関係ではありません。この経営者の立場と責任を認識した上で、社員に真摯に向き合い、その人の能力を引き出すこと。またその行為を通じ、自分自身の行動や思いを見直し正すこと。つまり、教えられる人はもとより、教えている人が学び育つことが共育の一端なのではないか、と提起しました。

地道に、そして根気よく

青木氏も、社員と思いを共にするためにと、かつて“飲みニケーション”を繰り返していたといいます。しかし、これを継続しても全く効果がありませんでした。共育の姿勢に基づき指針作成に取り組むことで、初めは否定的だった社員も、自社をどうするかという前向きな議論ができるようになり、社員との意思疎通が進み、定着率も徐々に上がったといいます。

共育は、安易に分かったつもりにならずに日々の経営を通じて末長く学んでいく必要があること。また、「経営者としての思いを絶え間なく社員へ説く重要性にも気付かされた」との声が、グループ討論を通じて聞かれました。