セイリング
滑るように走る
冒険のゴールは
もっと遠くの夢
写真 新美憲一(三河北地区)
文 井戸 貞子(第四青同)
就職戦線異常あり
就職協定廃止で学生は
学業への影響を感じつつ早めの就職活動に
学生の意識アンケートより
六月十五・十六日、栄の明治生命ビルで、今年度第一回の合同企業説明会が、共同求人委員会の主催で行われました。
今年は就職協定が廃止され、その影響が心配されてました。他の説明会では、学生の参加が軒並み減少しているとの情報から、半減するのではないかと、共同求人委員会では心配していました。
結果二日間で九百三十二名の学生の参加があり、ほっと胸をなでおろしました。
初めての試みとして、参加学生にコンピュータにより適性診断を実施しました。予想を上回る希望者があり、常にコンピュータのまわりは学生の列ができていました。まだ自分がどんな職業に就きたいかが決まっていない学生が多いようです。
特に今回の企業展では、就職協定の廃止にともない、「就職に関する学生の意識アンケート」を実施。七百三十四人(回収率七九%)に協力していただきました。
「就職活動を始めた時期について」の質問では、資料請求は一月から三月という回答が男性・女性とも一番多いという結果になっています。また企業説明会や訪問では「四月から」という学生が最も多くなっています。
就職協定の廃止により、学生の就職活動の開始時期、企業の採用活動の開始時期がいずれも早まっていることがうかがわれました。
また協定の廃止により、就職活動上感じたこととして「授業やゼミに出席できない」「親や友達から強いプレッシャを感じる」という回答が多く見受けられました。
学生の皆さんは、協定廃止が学業に専念できない問題と感じつつ、一〜三月から就職活動を始めているのが現状のようです。
四月から就職協定廃止 学生の意識はどう変った?
「就職に関する学生の意識アンケート」より(共同求人委員会)
六月六、七日の両日開催された第一回合同企業説明会では、「来場者アンケート」という形で、参加学生の皆さんより、就職に関する意識アンケートをとらせていただきました。
アンケート項目は、(1)就職活動を始めた時期と内定について、(2)就職協定が廃止され、就職活動と学業の問題、(3)企業志向と企業選択の基準、などです。
また共同求人委員会では、このアンケート結果を持って、東海三県の四大・短大・専門学校、約九十校を訪問し、就職指導の先生方にお渡しする活動をあわせて行いました。詳細については「調査・研究・提言」の項目をご覧ください。
どうゆうき
九年の長きにわたって、誘致活動をくりひろげてきた愛知万博の開催が、六月決定しました。会場は瀬戸市南東部の丘陵地「海上(かいしょ)の森」と呼ばれる里山一帯。ここを舞台に、二〇〇五年三月二十五日から九月二十五日までの六カ月間、時代の最先端技術を駆使したさまざまな試みが展開されます。メインテーマとして「新しい地球創造、自然の叡智」をかかげ、会場は豊かな緑と水系、多彩な地形の変化を生かすよう配慮され、貴重な動植物や生態系の保全を最優先に、全体の八五%の緑を残す計画のようです。
二十世紀は科学技術の飛躍的な進歩が経済の繁栄をもたらした一方で、環境破壊、人口やエネルギー問題など、地球規模の矛盾をもたらしました。この反省に立って、大量の仮設物を解体・撤去するような従来の博覧会方式を変えて、「自然と人間の共生」という明確な理念をもって、人類共通の問題に、果敢に挑戦をしてほしいものです。
とくに環境問題については、反対派の良い意見があれば計画に積極的に取り入れて、世界から注目されるような内容を希望するものです。また次の世代を担う子供たちが、環境や文化などについて討議し、学びながら育っていくきっかけになればと期待しています。
愛知同友会の会員にとっても、こうした地元で開催される万博はまたとない機会であり、今後、環境問題への関心がますます高まることでしょう。残された時間は八年、決して長くはありません。日本、そして愛知が叡智をふりしぼる時が来ています。
副会長 竹内 郁雄