都会から吹きつけた
一じんの風が通りさった
浜の子供達が自分の手に
黒々と輝くはだに
快い秋の風のにおいがする
写真・文 近藤 久修(熱田地区)
会員の期待にこたえる組織に着実にすすむ活動改善
会の事業の実践機関 来年は支部総会を開催(支部)
定時総会から四カ月。今年の支部の活動は、来年の支部総会開催をめざした準備の一年となっています。総会方針では「支部は会の事業の実践機関」として位置づけられています。四・五月には支部でも「役員研修会」が開催され、支部や地区の活動の牽引車となるリーダーづくりが進みました。今後十・十一月には、地区だけではできない企画や内容をもった、各支部の研究集会や行事が行なわれます。支部の活動方針を実現する中で、支部役員のリーダーシップの発揮が、より問われるようになっています。一方、会合では会員報告の会合が増えていますが、「未来志向型」「問題解決型」の報告という点では、まだまだ端緒についたばかりです。今後、支部総会準備のためにも、この点での十分な討議が必要です。会員増強では、七月末現在で七十六名ですが、着実な「ワンゲスト運動」が定着しています。また支部の将来展望と重ね合わせた「支部増強」を具体化する議論も行なわれるようになっています。
同友会運動のスタッフ 調査・研究活動を展開(委員会)
総会方針で「同友会運動のスタッフ集団」として定義づけられた委員会活動は、すべての委員会で、これまでの委員会の活動とは違った、新たな展開が行われれています。経営指針づくりでの会員の要望や現状についての調査・研究活動を始めた経営委員会、「地域と共に」を具体的に大須地域で地元の商店街団体と協力し、研究を始めた地域開発委員会、今年新たに発足し、「景況調査」やホームページ「Ainet」の運用を始めた情報ネットワーク委員会など。各委員会は、支部からの委員協力も得、委員会相互の連携をはかりながら、その位置づけにふさわしく、調査・研究・提言などの活動に積極的に取り組んでいます。委員自らが専門的に学びながらも、中小企業経営に役立つ情報や、同友会理念を深める具体的な考え方を、全会員に還元する「同友会運動のスタッフ」への移り変わりの一歩を踏み出しています。
どうゆうき
H・M・Rと言う言葉をご存じでしょうか。ホーム・ミール・リプレイスメント、すなわち「家庭での食事にとって代るもの」という意味あいです。外食並みの料理を、家庭で作るよりも安く提供し、差別化を図るための起死回生策として、米国のスーパー業界で考え出された概念です。まだまだ実現にはいろいろ問題があり、成功例は少ないようですが…。米国のスーパー業界は想像以上に同業間の競争が激しい上に、外食産業に圧迫されています。今、全米にスーパーが約三万店、一店当りの対象人口は平均して約八千七百人。本来はその倍くらいが必要だと思われていますので、その厳しさがよくわかります。この数字もあくまで平均値で、大型で強い店はより多くの客を吸収している訳ですから、弱小店の辛さは大変で、二十四時間営業に踏み切るのも判る気がします。日本はどうかというと、スーパーは全国で約一万店で、一店あたりの対象人口は約一万三千人。米国に比較すればまだ緩やかですが、この三年以内で一万人を切る、と識者は予測しています。米国の流通事情は四〜五年後の日本を占う、と言われていますが、昨今のショッピング・センター開設ブームとあわせて考えると、米国並みの競合状態がより早く来る事は確実です。「激変消滅」の時代と言われますが、まさにそのようです。時代の流れと現実に目を背けず、しっかり見つめ、現状把握し、それをプラスに転化し、飛躍する智恵を出す時です。流通業界ならずとも衆知を集め、智恵を出しあって行動しなければなりません。
副会長 沼波 一郎