謹賀新年


経営者の哲学が一層試される時代に

会長 佐々木正喜

激変消滅の一年


金融機関の社会的役割と私達の経営責任
常識と経営計画の見直しが必要


どうゆうき

昨年十一月末の景況調査では「先行き不安」のDI値がマイナス四五を示し、「銀行の貸し渋り」調査では回答者の約六〇パーセントが「今後が不安」と答えています。しかしこんな時にこそ、余裕を持ちたいと思います。今年は虎年、虎は獲物を見定め、ねらいをつけたら姿勢を低くし、茂みに身を伏せてチャンスを待ちます。そして二メートルの体を踊らせて襲いかかり、狩をします。経営者は経済の行方の見えない時は、爪を研ぐ余裕を持ち、この気持ちがあれば、チャンスもくるのでは。そのためにも同友会に出席し、仲間からヒントを得たいと思います。「ドリルが欲しいのではなく、壁の穴が欲しいのだ」という言葉を理解するため、マーケティング的近視眼に落ちいらないためにも。さて今年は年始から箱根駅伝、二月には長野オリンピック、そして夏にはサッカーのワールドカップと、スポーツ界では話題がいっぱいです。こんな時こそスポーツを。日頃のゴルフだけでなく、新しいものにチャレンジしてみませんか。二十一世紀まで後二年。準備するには少ない期間ですが、思いついたら吉日と実行を。女子マラソンのように層を厚く、量も濃くするため、経営者は「夢」を持ち、計画を練り、年頭の夢を語り合いましょう。山口先生は「十年先に行って、今を振り返れ」と説きましたが、それは現状との距離が見えるからです。厳しい年と言われる今年こそ「規制緩和」や「金融ビッグバン」を正しく理解するためにも、同友会で正しい情報交換を求めていきましょう。
報道部長 舟越信三