田縣神社豊年祭(小牧市)

豊年祭は「母なる大地は、父なる天の恵みにより受胎する」との日本古来の民族思想により、生命の尊さを訴え、祈る神事で、その起源は弥生時代までさかのぼるとも言われます。直径60センチ、長さ2メートル余りの大男茎形(おおおわせがた―男性の性器)を毎年新しく檜で作成。それを厄男達が御興に担ぎ、御旅所から行列をなして田縣神社に奉納し、世界平和と万物育成、豊年を祈願します。毎年3月15日に行われ、当日は世界各国からの参拝者で、境内が埋まります。国境を越えてみな微笑む祭で、まさに「天下の奇祭」です。



どうゆうき

二十一世紀への生き残りを賭け、日々頭を痛めています。目の前を予想もつかない早さで変化を遂げている社会を感じないわけにはいられません。社会が変わり、環境が変わり、人の考え方や行動も大きく変化しています。この要因としてはデジタル情報化社会や国際化社会の到来、生活者を中心とした社会への転換など、私達日本人の価値観が大きくシフトしていることが考えられます。ある大学の先生の講演の中では「時代は男性原理の社会から女性原理の社会へ」と述べられています。その中では「男性化度の強すぎる日本社会」と指摘し、具体的な指標として、@金銭と物質中心主義、A業績達成と成長の重視、B仕事優先、逆に男性化度の低い国は、@人間中心主義、A生活の質と環境の重視、B生活優先などを指標として挙げています。このように男性と女性を二極的に対置してしまうことには異論もありますが、二十一世紀を見る視点として、時代は今、生産者的発想から「生活者としての発想」へと、時代が流れていることを認識する必要があります。広報委員会で今、「地域と共に歩む中小企業」の取材活動を行っています。その取材の視点の中に、「地域に雇用・人間育成」や「地域経済を支える中小企業の役割」などとともに、「生活者のこだわりを敏感にキャッチし、適切に市場を掘り起こしている」点が挙げられています。二十一世紀型企業づくりを今一度生活者の視点から見つめ、「地域社会からあてにされる企業」をめざし、努力していきたいものです。

報道副部長近藤久修