新しい魅力ある商店街づくり地域開発委員会2月25日

加藤健二氏 地域商業活性化アドバイザー
時代は変わる!発想転換できますか
コンビニエンスストアの宅配サービスが非常に伸びており、新業態が流通をリードしつつあります。二十一世紀は超高齢化社会。新シルバー(団塊世代)が消費の主役で、ライフサイクルの大変化がおこり、新しい付加価値で新しい生活観の見出される、安定した社会となるのではないでしょうか。超高齢化社会は「自然と環境に優しく、人に優しい」というバリアフリーな社会になる可能性があります。例えば福祉用のトイレではなく多目的マルチトイレ。ドアではなく引き戸。特別に高額な福祉機器ではなく、誰でも使える安価なユニバーサル・デザイン商品となるでしょう。
商店街は「生活楽市」
まちづくりには、@哲学を持つ、A技術を持つ、B制度(問題)を知るという三つの要件があります。「街」というのは区切りがあるまち、「まち」は人の住んでいるまちをさします。ヨーロッパでは、自分の街に責任を持ち、注目し、そして自分たちの住む街をつくろうと、直接に関わりあうことが生き甲斐となっています。日本でも少しずつ、町田市や京都府などで取り組まれてきています。時代は変わりつつあります。経済のための人・経済のための街から、人のための経済・人の生活のための街へ、器よりも居心地の良さが大切になっています。歴史や風土が心の拠り所となり、独自な面白さを出します。伊勢の「おかげ横丁」の様な広場や路地、その地域ならではの名物が並ぶ専門店で、モノを売る場所から楽しむ場所、楽しみ方を提供する場所に人が集まってきます。商店街は「生活楽市」へと再生する為の知恵と工夫が必要です。品質やこだわりを持ち、時代と先取りした話題性や個性ある店づくりとまちづくりが必要です。
当日の意見交換より
講演の後、商店街小売店主、商店街役員、工事関係の会員など、十八名の参加者が、熱心に意見交換と経験交流を行いました。◎立地(まちづくり・投資)と売り方(仕入・二次加工やラッピング接客)への絶対的な意欲が必要。
◎大型店に対抗できるだけの目玉を持つ。(広域から人を呼び込む、ちゃんとした商品と街づくり)◎お客さんと一緒に年をとらない。変化への対応をしないと三十年でおしまい。◎大型店テナントで儲かるから良いということだけでなく、生活者であり、経営者であり、自らに責任を持つ。◎商店街は社会資本。経済も地域内循環がすすみ、地域経済を豊かにする。
【文責事務局・加藤】
99共同求人ガイドブック「コムネット」に見る97年4月の初任給
参加八十六社。初任給の欄は、昨年九七年四月の実績ですが、その前年と変らずという企業が結構ありました。しかし、小額ではあってもベースアップを確実に実施している企業も少なくありませんでした。各業種別の平均初任給(下記表―単位は円)では、業種間の差が、ほとんどなくなっています。最近の学生の動向として、高給与だから飛びつくのではなく、「どんな仕事ができるのか」で仕事を選ぶ学生が増えて来たといわれますが、そのことに甘んじることなく、企業努力を続けなければと思います。もちろん給与は、待遇の一部であり、労働時間や年間休日、その他の制度も考えなければなりません。