炎の祭典(豊橋市)
伝統芸能として伝承されてきている多くの民族芸能を生かしたイベントが各地で盛んに行われるようになっています。東三河の代表的な伝統芸能である「手筒花火」を活かしたイベントとして一昨年より催され、今年で3回目を迎えるのが、豊橋市の「炎の祭典」です。手筒花火・大筒・乱玉が行われる「炎の舞」(開場午後5時)に先立ち、三遠南信物産展やフリーマーケット、地元高校生のブラスバンドや和太鼓なども行なわれます。今年は9月12日(土)豊橋公園と豊橋球場及び周辺一帯で開催されます。
中小企業を肌で知るインターンシップ始まる
学生27名が研修生に(8月31日〜9月11日)
愛知同友会では日本福祉大学経済学部の要請にこたえ、八月三十一日から経営開発学科の学生二十七名を,会員企業十一社と事務局で、研修生として受け入れます。これは日福大が九六年度から進めている教育課程改革の一環で、今年度から演習講座「経営開発事例研究」が新設されることによるもので、参加学生には二単位が与えられるものです。研修のねらいは、(1)専門課程の三年生に経営の実際を知ってもらい、残された学生生活で何を学ぶかを認識してもらう、(2)経営や組織マネジメントについて、企業で実際にどのように展開されているかを確かめ、体得してもらう、(3)仕事の厳しさや組織の秩序を体感することで、社会人・職業人として社会に役立つことの意味を学び、自覚を促す場にするという三点です。
学生の自主的なまとめの会議も
受け入れ期間は八月三十一日から九月十一日までの二週間(十日間)で、第一日目には「中小企業経営の魅力」と題した鋤柄代表理事の講義が行なわれた後、グループ討論(経営者も全員参加)で、相互の目的意識を明らかにしていきます。最終日の十一日には、学生たちの運営で研修成果をまとめるための会議がおこなわれ、「中小企業で研修して、素直に思うこと」「働くことと学ぶことをどう捉えたのか」などを語りあいます。実行委員会では、「インターンシップの受け入れは採用と切り離して考えること」を前提に、「研修を通して学生に生きる構えや働く覚悟、おもしろさを学び取ってもらいたい」と語っています。
インターンシップ制度とは
インターンシップとは、文部省、通産省、労働省が共同で昨年九月にまとめた定義では、「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリア(職業)に関連した就業体験を行うこと」とあります。文部省の調査では、九六年度は国立大学四十六校、私立大学五十八校が実施しています。同友会では、「インターンシップの受け入れは採用と切り離して考えること」を前提に、社員の働く姿や企業の実際の仕事を通して、学生に生きる構えや働く覚悟、おもしろさを学び取ってもらい、「労働」の持つ教育力を発揮しようと、受け入れを決めています。
どうゆうき
七月十六・十七日大阪で開催された第三十回中同協総会の第一分科会に参加しました。報告者の大林弘道教授(神奈川大学経済学部)は今日までの同友会運動を概括し、(1)自主的努力による自立型企業をめざし、(2)『労使見解』を貫く「人間尊重の経営」を追求し、(3)「自主・民主・連帯」の精神で「新しい中小企業運動の創造」に努力をしてきたとの特徴づけを行いました。そして、「同友会は自らの困難を直視し、克服する努力をして大きくなった」とのまとめに、私は大いに共感させられました。印象深かったのは、愛知同友会の先輩たちが全国的に果たしてきた役割です。一九六二年に三十七名で名古屋同友会(当時)が発足し、その四年後の第五回総会で、(1)会員の多面的な要望にこたえる会にしよう、(2)経営者の姿勢を正し、企業活動を発展させ、赤字企業をなくそう、(3)中小企業の当然の要求を声を大にして訴えよう、(4)会員を増やし、会を大きくしよう、という「四つの柱」を会の目的として採択しているのです。ここには今の「同友会三つの目的」の内容が、極めて素朴な形で表現されています。また同友会は「圧力団体でも、親睦団体でも、講習団体でもない。そのすべてを実現させようとする、すべての会員の会。そして会外すべての中小企業家を結集するに足る会」「会の拡大には実務性が必要である」とも述べています。三十年以上も前の文章に巡りあい、大きな感動を覚えました。ここに愛知同友会の魂があることを発見でき、大いなる刺激と課題をみやげに持って帰って来ました。
副代表理事 鈴木孝典