せともの祭(瀬戸市)
陶器の都の秋を彩る「第67回せともの祭」が、9月12・13日、瀬戸川右岸をメイン会場に開催。310店の廉売市が立ち並び、約60万人の人出で賑わいました。30〜40歳台の人達の人気は日用陶器や手づくりの趣味の陶器などに集まり、掘出物を求めて朝から終日ごった返しました。売上総額は8億円となり、人出・売上とも過去最高を記録しました。協賛行事も多数行なわれ、2005年に開催予定の日本国際博覧会(愛知万博)のPRコーナーや若手製陶業者新作展、ガラスフェスティバル、そして陶祖加藤民吉翁や駒犬をあしらったみこし行列や「ミスせと」パレードも行なわれ、祭を一層盛り上げていました。
写真と文広瀬雄二郎氏(株)コスモセラミック(瀬戸地区)
同友会理念をかたちにして−愛知の組織活動が全国に紹介
女性部、青年同友会そして組織改革
愛知同友会では日本福祉大学経済学部の要請にこたえ、八月三十一日から経営開発学科の学生二十七名を,会員企業十一社と事務局で、研修生として受け入れます。これは日福大が九六年度から進めている教育課程改革の一環で、今年度から演習講座「経営開発事例研究」が新設されることによるもので、参加学生には二単位が与えられるものです。研修のねらいは、(1)専門課程の三年生に経営の実際を知ってもらい、残された学生生活で何を学ぶかを認識してもらう、(2)経営や組織マネジメントについて、企業で実際にどのように展開されているかを確かめ、体得してもらう、(3)仕事の厳しさや組織の秩序を体感することで、社会人・職業人として社会に役立つことの意味を学び、自覚を促す場にするという三点です。
学生の自主的なまとめの会議も
七月から九月にかけての中同協の全国行事で、愛知同友会が取り組んできた諸活動が報告され、全国の同友会から注目されています。七月十六・十七日に大阪で開催された第三十回中同協総会の第九分科会では、「女性経営者の成長の場としての女性部活動」のテーマで、愛知同友会の女性部部会長の高橋尚子氏(株)愛豊精機製作所が報告。学びの大切さと原点としての女性部活動のあり方を発表しました。また八月二十六・二十七日に開かれた中同協の「組織問題全国交流会」では、鋤柄代表理事が活動改善に取り組んできたこの六年の活動の経過と教訓を、各県同友会の代表役員の人達に報告しました。(本紙二面で紹介)そして九月十・十一日と静岡で開催された第二十六回青年経営者全国交流会では、青同連協・前代表の高橋政彦氏((株)高橋技建)が、「三十年の歴史を経て、今新しい分野の青年部活動に挑む」と題し、第十分科会で発表。(報告要旨は次号に掲載)
いずれも「同友会の理念や考え方をいかに組織に生かしていくのか」の視点から、愛知での経験をまとめており、全国四十三同友会への今日的な問題提起となりました。
8月31日100名会員を達成
第一青年同友会では、念願の百名地区会員を、八月三十一日に達成しました。これで現在、百名以上の会員の地区は、第三青年同友会と第一青年同友会の二地区となりました。大島地区会長にコメントしていただきました。
教訓と理念を大切にして
大島浩司氏(株)ナゴヤ協会(第一青年同友会・会長)
第一青同は、八月三十一日に念願の百名会員となりました。私が入会した十年前は三十四名でしたので、三倍の会勢となっています。これもより多くの情報と知識、そして切磋琢磨できる仲間を求め、会員増強に意識的に取り組んできたおかげだと思いますし、事実、仲間が増えるにつれて活動も本当に充実してきました。しかし、会員数が増えることによる運営上の問題、互いに思いを伝えることの難しさなどの壁にもぶつかりましたが、これも「自らが成長できる試練」として考え、乗り越えることができました。地区の増強委員を始め、積極的に若い経営者を青同に入会させてくれた第一支部の皆様に感謝しております。今日、第一青同があるのは先輩方の歴史的な教訓と同友会理念を実践しているからだと思います。とにかく同友会理念に忠実な基本活動と学べる例会づくりです。その活動に共鳴して入会していただくことが大切だと考えますし、それが会員自身の自信にもなっています。今後も積極的に仲間づくりに取り組み、「二十一世紀は私たちが主役だ、リーダーだ」という自負心に燃えて、第一青同がひとつとなって、さらに仲間づくりに努力していきます。
どうゆうき
八月三十一日から九月十一日まで産学協同の新しい教育システムとして学生が企業の現場を体験する「インターンシップ」に、愛知同友会として始めて取り組みました。昨年七月に日本福祉大学から依頼を受け、日ごろからお付き合いさせていただいている大学でもあり、快く引き受けさせていただきました。受け入れのための準備会合を重ねていくうちに、同友会らしい「共育」の精神を生かしたインターンシップにしようと、初日と最終日には受入企業の経営者と研修生が集まり、お互いの考えや体験を共有しようということになりました。結果は見事に成功したと思います。初日は不安顔の研修生達も最終日には全員が、「貴重な体験ができ、参加してよかった」と口をそろえて発表していました。それは受入企業の経営者や指導担当の社員の皆さんが短い期間とはいえ、中小企業の現場を理解してもらおうと、心を込めて研修に臨んだ結果だと思います。しかし、受け入れた一員として、もっと専門技術やプロの厳しさ、人間関係を知るためにはもっと長い期間が、それも学校と企業を両立させながらの研修でなければ、本格的なインターンシップとは言えないのでというのが素直な感想でもあります。また、今後の日本の大学は、もっと国際的に通用する能力を持つ学生を送り出すための教育が必要ではないか、そうでないと就職も難しくなるのではないかとも感じました。最後に、学生の皆さんは思ったよりマナーが良く、まじめに研修に取り組まれた点も印象に残りました。
副会長 竹内郁雄