第2回あいち経営フォーラム10月23日
出しあった485名の知恵と経験−刈谷で開催
地元刈谷市より榎並市長が祝辞

今年2回目となる「あいち経営フォーラム」が10月23日、刈谷市産業振興センター(全館借切)で行われ、記念講演と12の分科会、そして懇親パーティに、485名が参加しました。刈谷市での10年ぶりの全県行事ということもあり、地元三河支部の熱の入った出迎えや、懇親パーティの設営協力など、「愛知はひとつ」という意欲が感じられた全県研究集会となりました。全体会では、地元刈谷市から榎並邦夫市長、刈谷市経済環境部商工課の加藤善朗課長、そして刈谷商工会議所から高野敏?専務理事が来賓として参加され、地元を代表して榎並邦夫市長に祝辞をいただきました。
12の分科会で「99ビジョン」での企業像を深める
記念講演では、(株)タダノの多田野弘名誉相談役より「企業盛衰の鍵」と題し約80分間の講演が行われました。「矛盾する経営の二大原理、経済性・合理性と人間性の原理の中で、この矛盾を統合するのが『経営理念』であり、理念なき企業は繁栄できない」と自社での発展の足跡を振りかえり、このことを強調しました。(本紙4・5面)引き続き行われた12の分科会では、今回のフォーラムのサブ・テーマにあった「自立型企業と活力ある地域経済づくりで、21世紀の幕開け」のための具体的な企業像が深められました。「環境問題と中小企業の企業戦略」をテーマにした第12分科会では70名が参加。パネル討論では自社や業界での問題点や課題が、率直に意見交換されました。
継続的なテーマ追求も

また三河支部会員の皆さんの「手作り」で設営された懇親パーティは、2500円と破格の参加費であったにもかかわらず、料理・飲み物も充分なボリュームがあり、参加者全員の驚きを誘っていました。参加者アンケートでは「さすが全県企画と感じられる」など、内容的にも好評の意見が多数寄せられていましたが、「分科会テーマは一過性ではなく、中には同一テーマで継続するものや、年を重ねるごとに深める課題なども考えて欲しい」という意見の出されており、今後の「研究会」への取り組みが期待されます。なお当日会場で3名の方が、その後、オブサーバーで参加した4名の方が入会されました。
青同30周年記念式典11月20日
飛躍への出発点−315名の会員で迎える
55名を増強して

青年同友会はこの10月、創立30周年を迎え、11月20日に「30周年記念式典」を開催し、この30周年が起爆剤となり、会員増強が大きく進んでいます。4つの青同あわせて55名を増強し、30周年事業当日には、315名の青同会員で迎えました。
経済交流をいっそう進めよう
記念行事は「会員相互の経済交流」をテーマに、会場いっぱいに会員企業の展示ブースが立ち並び、130名を超える入場者が訪れました。
平行して竹田連協代表と現4つの青同会長、そして青同OBの木全哲也氏(北地区)による「青年同友会の未来を語るシンポジウム」も開催。会場を移しての小栗崇資氏(日本福祉大)の講演会にも120名が参加しました。
懇親会では、会員の作詞作曲による「青同ソング・飛躍」が会員有志バンドによる演奏で披露され、最後は会場全体での大合唱で幕を閉じました。
どうゆうき
▼中小企業基本法が抜本的見直し作業が、今国会で行われています。この見直しで中小企業はどうなるか。先日、財団法人中小企業総合の主任研究員の和田耕治氏を招き、勉強会が行なわれました。一方、中同協ではすでに赤石会長名で、今回の基本法改正についての見解を表明しています▼さて、現在の基本法の構成では、まず前文があり、第1条に国の中小企業に関する政策目標が、第2条に中小企業者の範囲が定められ、以下、32条までの条文で構成されています。今回の法案も現行法と同じような構成であるとすれば、前文から始まるはずですが、その前文が現在の改正案ではなくなっており、比較ができません▼また第1条の「政策目標」の条文の文字数が少ない感じがしたので数を勘定してみると、90字程少ない上に、内容も非常に曖昧模糊とした感じを抱きました。抜本的改正であれば、なおさら、従来の中小企業政策の方向転換が表現される前文で、その理念・性格・思想などを確認したいと思うのですが…▼第2条では中小企業の範囲及び用語の定義がなされており、企業の規模という側面からの範囲が示されています。しかし、他の側面からも中小企業の範囲を定義できないのかと思います。例えば、大企業の一部ではなく、自立している企業といった風に、多面的に中小企業の範囲を定義してほしいと思います▼中小企業基本法の前文と第1・2条だけ読んでも、国が考えている中小企業像とわれわれが考えている中小企業像との間にギャップがあり、それを埋める作業がいかに大切かを感じています。
副代表理事 高岡正昭