活動報告

金融アセスだより(第126回)

稼ぐ力の向上を目指す

同友会の「経営指針作成の手引き」には、現在の厳しい経営環境を乗り越えるために、これまでの事業領域や経営活動の仕方を見直すこと。そして、新たに企業を創造する気持ちで抜本的に事業のあり方を再構築することを「第二創業」といい、これを目指すことが大切であると記載されています。

これを実践するためには、小手先の改善ではなく経営指針に沿った中長期の戦略的事業計画が必要となり、金融委員会が考える重要なパートナーでもある金融機関や行政に向け、いかに事業を明確にするかが重要な時代になりました。

私たち経営者が、過去の数字を基に、現実的かつ抜本的な事業計画を立てることこそが、金融機関を企業成長の味方とする中小企業経営であることは間違いありません。

鍵は事業性評価

稼げる中小企業を目指すには、経営者が理念を明示し、金融機関や外部専門家とも連携しながら現場の意見を聴くことが肝要です。また、組織的な経営を行い、成長投資と新陳代謝を進めていくことにも留意する必要があります。

2017年度、私は金融委員会の委員長を務めさせていただきます。委員会の今期の活動内容は、中小企業金融を基礎から学び、トピックとなっている事業性評価・ローカルベンチマーク、事業承継問題などについて、毎月の会議や「金融寺子屋」で学んでいく予定です。

委員会や学習会に参加していただいた皆さんが、確実に何かを自社に生かせること、また自信を持って金融機関と経営を話し合えるようになっていくことを目指します。

出原 直朗  日研工業(株)