活動報告

金融アセスだより(第134回)

再建への道のり

2年前、私は前社長から多額の負債を引き継ぐ状況に陥りました。それで業績も悪化したため、即座に愛知県よろず支援拠点へ相談に行き、徹底的な再建への意志を固め、民事再生法専門のプロの方に支援を取りつけました。

まず自分の給料を半減し、従業員の給料削減は行わず、効率・効果的な人材配置を行い、不採算店を10数店舗閉鎖しました。ビジョンをつくり、組織風土強化をめざし、発表会や面談、研修や幹部会、店長会議など、毎月のチェックと3カ月毎の組み直し、半年、1年と全社的な共有や進捗確認を進めました。

1年目は「全員営業で利益追求」、2年目は「チェンジ(組織)、チェンジ(利益体質)、チェンジ(ビジネスモデル)」、今年は「チャレンジ2018」新たなFCの仕組みづくりです。人が全てなので教育も相当に力を入れました。

しかし、不採算店閉鎖による売上ダウンで資金繰りが非常に厳しく、銀行には半期と1年毎に進捗報告をしているにもかかわらず、何も提案や手立てが得られず「何なんだ」と悔しい思いをしていました。

事業性を評価

そんな時、お客さんでもあった地元銀行の支店長から提案がきました。それは、保証協会も含め取引する金融機関を半数に絞り、当座貸し越しとニューマネーの用意でした。その支店長曰く、返済が大変そうで事業性、将来性が良い会社を探していたといいます。

その結果、返済額はこれまでの約半分にまで減り、非常に助かりました。「本数を増やさず折り返しでも何でも面倒を見ます」と、少額借入からメインバンクとして付き合うようになったのです。

今があるのは、ずっとリレバンの精神で良い時も悪い時も必ず半期毎に銀行に報告を続けてきた結果だと思っています。本当に語り尽くせないほど大変で苦しい2年でした。

現在は、オリンピックアスレチックトレーナーの開講や派遣、スポーツイベントや健康イベント開催など、既存店にお客さんが流れてくるスキームを構築しながら差別化に奮闘中です。

(株)ハンズコーポレーション  青野 徹