愛知同友会創立35周年テーマは
「感動と共生」
沼波一郎(35周年実行委員長)
今年の三十五周年は「リボーン」を掲げた三十周年から五年。また支部を中心とした活動改善を手がけて五年目の年にあたります。現在、各支部では地域に根づいた活動を展開し始めています。この経過を背景に「あれから五年、これから五年」の中心課題として「感動と共生〜変化を読みとり、地域社会に生きる」をテーマに、三十五周年として取り組むことになりました。
記念出版の事業
三十五周年を記念する事業として『地域社会とともに』(仮称)の出版活動(九八年十月以降に出版予定)に取り組みます。これはすでに各支部などで議論が始まっている「地域社会とどう関わり、自社や同友会を発展させるか」という大きなテーマです。すでに大阪では「我がまち同友会づくり」の運動として、北海道では「壮大なロマンの北海道」や東京での「地域行政との関わり」、京都では「産業都市としての京都」など、各地同友会で活動づくりが進んでいます。今年度の活動方針では「支部の段階に研究会をつくる」としていますが、学者や研究者の方々の助言もいただき、支部内での研究会活動を支援していきます。その後、愛知県中小企業研究財団の協力も得て、一〇〇ページ程度の小冊子の出版をめざしています。
「フォーラム」と総会を同日開催
三十七回定時総会は来年四月二十九日に名古屋国際会議場で開催します。この総会への、活動方針を素案の形で十二月初旬には提案します。また、今回の総会はその形式を大きく変更し、会員が経営問題で研究を深め、会方針を確認しあう場にしたいということから全県の研究集会である「あいち経営フォーラム」を同日開催します。このフォーラムでは「構造変革の時代に中小企業の経営をどう発展させるのか」を中心に分科会を持ちます。今回のフォーラムは研究活動の発表の場でもあり、この取り組みを契機に、各支部で研究会が形創られることを応援します。
今年度始めての「支部総会」を開催
今年度の活動改善に取り組んだ総まとめは支部総会の開催です。「支部重点」の活動を強化する改善の要として、支部の方針等を決定する総会を三月に開催します。
想いやりが身にしみて
近藤政雄中部同友会協同組合(瑞穂南地区・会歴25年)
一九六五年四月、四名の発起人により名古屋同友会協同組合(当時)が創立されました。三十数年が過ぎ、発起人の方々はすべて故人となられました。また二社の法人は清算され、中小企業の事業継承の困難さを事業協同組合に従事する者として、身近かにも見てまいりました。
「鶴の一声」で地区会長に
同友会に入会したのは一九七二年で、始めはほとんど会合に出席していませんでした。定時総会に出席したのがきっかけで、瑞穂地区(当時)の例会にも出席するようになりました。この瑞穂地区では、今は故人となられた渡辺モータースの渡辺音次郎さんが、地区会長を永い間務めておられました。一年ほどすると、「若手を地区会長に」と「鶴の一声」で私が選任され、異議を唱えることもできず、三年間地区会長を務めました。当時の地区会長は地区の代表として自然に常任理事になりました。初めて出席した常任理事会で「なんらかの委員会に所属するように」と言われ、何もわからないまま、政策委員会に所属しました。
政党との懇談会で大失敗をして
当時は同友会三つの目的のうち、どちらかといえば三つ目の目的である「経営環境を良くしよう」という活動が盛んでした。政策委員会では、「どの政党とも平等に付き合う」という立場で、各政党との懇談会を開催することになりました。各党の国会議員、県会議員、市会議員の諸先生方を政党別に参加していただき、ご意見をうかがったものでした。 どの政党との懇談会か忘れましたが、出席された先生を国会、県会、市会の順番で紹介しなければならないのに、司会の私は気づかないまま、順番を間違えてしまいました。懇談会も無事終了し、しばらくして同友会の事務局へ「司会が紹介の順番を間違えて、顔が丸つぶれだ」と苦情電話がありました。この時愛知同友会の会長であった東海ECの石井正雄さんが早速その党の本部に出向いて、謝っていただきました。うかつにもこのことをしばらくして他の方から聞きかされました。本当に頭の下がる思いでした。想いやりを大事にされる石井さんには、今でも感謝しております。