会相談役になって(1)
同友会は「生きた宝の山」
潰れそうな会(?)が

沼波一郎(資)奈多屋(会相談役)
一九六二年七月九日の愛知同友会の創立総会には間に合いませんでしたが、日ならずして入会。三十五年が経ってしまいました。うらびれたしもた屋の一角に初代事務局長仲野氏一人の事務所があり、「この会、大丈夫かいな。すぐ潰れやせんだろうか?」と心配した事を覚えています。しかし仲野氏の元気さと活力にホッとした事が強く印象に残っています。今日三千名会員をめざす勢いのある会に発展しようとは、夢にも思いませんでした。
行動によって身につけられる
三十五年の間には体を壊し、経営も大変であった時期には退会も考えた事もありましたが、一歩手前で踏みとどまり、頑張ってみました。そのお陰で沢山の事を学び取ることができました。一口で言うならば同友会は「生きた宝の山」です。それを活用する事ができるかどうかは、謙虚に学ぶ姿勢があるか、チャレンジ精神があるか、何事にも中途半端ではなく、情熱を燃やす事ができるかで決まります。「統率とは何か」「正しい運営とはなにか」など、行動によって、自然に身につけるができるのです。
変化に即応し強く近代的な会を
様々な活動をしていく機会で積極的に学ぶ事により自社のみならず、他の団体の中でもわが社のように小さな会社でありながらも、大手に伍して対等にものを言う事もできるようになり、別世界が開けてきました。今、世の中は大変化の真っ最中です。幸い同友会は若い優秀な人材が数多く台頭し、新しい考え方が沢山出てきています。
旧来の考え方に把われず柔軟に思考し、新しい試みを実行し、ぜひとも「変化に即応した強く近代的な同友会」に仕上げて頂きたいと願っております。
会相談役になって(2)
今だから言えること
最近の出来事から

丹羽スミ子(有)高研(会相談役)
一九七六年に入会し、今年で二十二年目、四半世紀を同友会と共に歩いてきました。後半の十年弱を副会長として、中同協の幹事として、全国の女性部の皆さんと語りあってきました。先般、田中真紀子衆議院議員は「サッカーくじ」に反対の態度を改めない為、理事を解任され、国会対策副委員長が変わって理事になり、五月十二日、同法案は国会を通過しました。田中議員に国会内でもっと議論を巻き起こして欲しかったと思います。
十二年前から高齢化や環境問題を取り上げて
愛知の女性部では十二年前に「高齢化社会と中小企業」をテーマに桶口恵子氏を、また九二年には「人間と環境の共存」をテーマに、スイス大使館勤務の小沢徳太郎氏をお招きしました。平和を願い、種の保存を、体感している女が、直感として切実に思っているテーマです。残念なことは女性部という組織を持っていながら「会」として継続して、勉強できなかったことです。私達女性の力不足もさることながら、男性会員の多い同友会では、三番目の「経営環境をよくしよう」という目的がややもすると経済優先主義になり、高齢化や環境といった問題について真剣にテーブルの上にのせられなかったのでは……。
福祉の仕事を生涯の仕事として
高齢化問題を十二年間ずっと会中に取り上げていたら、今回の田中真紀子議員と同じ対応をされたかもしれません。幸い私は老年になって、多少とも福祉にかかわる仕事を同友会の仲間と共に起こし、生涯の仕事としてかかわることができるようになりました。これも皆様のお陰と感謝します。無事副会長の仕事を終え、これからは相談役として、お話をしたいと思っております。
第37回定時総会について
(1)九七年度活動経過報告・外部環境へのアプローチ・二十一世紀型企業実践への取り組み・創立三十五周年をむかえ今後の同友会像を提示・会員の期待を実現する同友会活動
(2)情勢と展望・「不況の中の不況」の年明け・激動の情勢・九〇年代、バブル崩壊以降の日本経済の特徴・規制緩和と中小企業・中小企業の可能性〜地域とネットワーク
(3)九八年度活動方針案・同友会運動を企業の総合力強化に・「感動と共感」の同友会活動を・長期的視点に立ち経営に役立つ活動づくりを強化・会員企業で同友会理念の総合実践が問われる(以上,鋤柄修代表理事より)
(4)九七年度の決算報告・入会金収入が三十五人分減。各部所削減努力と事務局員長期休職一名があり会費積立取崩は八百四十万円で。
(5)九八年度予算案・会費値上げはなし。一千万円の削減と一千万円の会費積立取崩を行う。(以上,宮本哲雄財務委員長より)
(6)会計監査報告(磯部徹会計監査より)・収支状況および財産状況を適正に表示しているものと認める。※以上の提案をを一括承認
(7)同友会規約の改正(沼波一郎規約検討委員長より)・議案書の通り提案し了承〓新年度役員の選出
(8)代表役員等選出(以上、竹内郁雄役員選考委員長より)・議案書の通り推薦し了承
【書記事務局・加藤】