第四支部新会員オリエンテーション4月13日
同友会で学んだわが社の経営
山田兼己氏(株)セルビア珈琲商会

コロコロ変わる会社の方向性

山田 兼己 氏
私は二十八歳でこの会社を創業しました。当時は「売上げアップのため、社長として常に前進あるのみ」という考え方で仕事をやっていました。「社員は社長の背中を見てついてくるものだ」とも思っていました。しかし売上げが伸びても社員がなかなかついてこない。また、社員が三名になり、組織づくりに着手したのですがなかなかうまくいかない。人材は育たない、組織はできない、ということで、私が不安になり、会社の方向性が一年間に三回も四回も変わりました。
どうやったら社員がわかる
こんなことで悩んでいた時期に、友人から同友会の話を聞き、「まず入ってみよう。入ったら一年間は例会に全部出席しよう。それで、もし学ぶことがなかったら辞めよう」。そんな気持ちで入会しました。初めて参加した例会で、ある会員の経営体験報告を聞き、「本音で語りあう会だ」ということが分かり、今日までその想いは続いています。私は十八歳から営業をやっていましたから、経営理念や指針の必要性がよく分ります。しかし「どうやって作ったらいいか」「どうやったら社員にわかってもらえるか」。それが分かりませんでした。
指針成文化で若手が急成長
同友会に入り、少しづつ分かりはじめました。例会に出席して、とにかく報告のいいところをメモして、会社に持って帰って実行していく。これを積み重ねていくことで、分かりやすい経営指針をつくることができました。しかし、経営指針が文章化されたことに圧力を感じたのか、十年間一緒に連れ添った幹部二名が退社してしまいました。一方、経営指針をつくったことで、以前からどうしてもできなくて悩んでいた「三ない運動」と「報・連・相」が社内に浸透してきました。社員が忙しい時、私が出勤する前に営業に出ますから、私をつかまえるために「報・連・相」を社員が自発的に活用するようになってきたのです。あわせて「三ない運動」も浸透してきました。そして、退社した幹部に替って、若手社員が二名、急激に成長してきています。今では「この二人を後継者に」と考えています。経営指針を作成したことで、いろいろな意味で、いい方向に歯車が回るようになりました。
会費の三〜四倍の元を取ってくる会
せっかく同友会の会費を払っても、例会に出ない人がいます。どんな例会にも、一つや二つは掴むものがあります。それをメモして終わるのではなく、会社に持ち帰って活用することが大切です。例会に出て、良いものを会社にどんどん取り入れて、七万二千円の会費以上に、同友会を三倍にも四倍にも活用したらいいと思います。同友会という会はそういう会です。
【文責事務局・井上】
三河支部経営者セミナー4月18日
同友会の学びを自社に生かして

橋本義文氏ヒット食品(株)(第一支部長)
橋本氏は二十三年前脱サラし、お好み焼き等の材料卸を始めました。当時は何をしても売れたと語られます。経営指針との出あい当時、向かいの営業所では、毎朝、経営理念と社歌を唱和していました。「社長の自己満足以外の何ものでもない。自分では絶対にこんなことはやるまい」と思いましたが、毎日のことで、不思議と私も一緒に口ずさむまでになり、繰り返しの力に驚いたものでした。十年前、同友会に入会。経営指針の勉強をするようになりました。他の会で「十年後の自社を書け」と言われ、このままでは五年後の会社はないとの危機感を持ち、真剣に成文化に取り組みました。結局、指針を作るのに四年かかり、今までに経営理念も六回変わり、今の経営理念は「感動の共有」です。
経営指針を成文化して
指針を成文化してみて思う事は、まず「社長が何をやらねければいけないか」が明らかになり、貸借対照表的経営ができるという点と、社員が会社の目的に添った共通の意識を持ってくれたという点です。また「絵に描いたモチ」にならない様、どこまで作動しているかをチェックするシステムや指摘してくれる人も大切です。橋本社長のお話の中で、ある方から、「今のあなたの会社の経営理念は,仕事を通じて社長が豊かな生活をし、財産を享受し、社長一人が楽しい生活をする会社では」と言われ、『ハッとした』と語られたことが、今回のセミナーで一番印象に残りました。
渡辺測量・登記事務所渡辺邦俊
第1回理事会報告(5/14)
◆会場中小企業振興会館
◆参加二八名/三五名
【討議事項】
議題(1)第九回「障害者問題全国交流会」の準備にあたって
◎中同協行事の開催担当の基本姿勢として
1.中同協と確認しあいながら、
2.愛知同友会の取り組みとして、
3.理事会の責任で実行委員会を構成し設営する、
以上を再確認。
議題(2)定時総会と「あいち経営フォーラム」のまとめ
◎五〇六名(各支部総会の参加者とほぼ同じ)の参加で開催できた事は第一回目としては成功。
◎アンケートからは「継続」を希望する声が多く、開催時期、総会との内容差別、支部行事との調整など、今年度前半期に検討し、アンケートの要望に応えるようにする。
議題(3)新年度各分野での活動の具体化について
1.(基本として)三位一体の経営実践と「国民や地域社会と共に」の考え方を中心に据えた活動を進める。
2.(支部・地区活動)今年度前半期に答申される「ビジョン」に沿った内容充実と全会行事の成功、委員会活動との連携、増強活動など、活動改善の集大成の年、会の将来を決定する重要な年として捉える。
3.(委員会活動)各支部に委員会担当副支部長を配置していただくなど、「支部との連携」に正面から取り組む。
4.(同友会の財政)長期的に会の財政問題を検討するプロジェクトを始動し、会費問題・事務局活動改善・ビジョン等を包括した視点での検討を進める。
5.(総会、フォーラム)課題である「支部・地区との関わり方」「位置づけ」「性格」などを検討し、支部・地区活動に根付いた次年度以降の方向付けを提示する。
6.(中長期ビジョン)「活動改善の進行・定着」を前提に、近々の理事会で具体的な討議を進める。戦略増強については、対外的な同友会のアピールと、どんな経営者を仲間に増やして行きたいのか、など等の視点を持つ。
〈理事の意見〉
※支部でのビジョン検討がなされつつあるので、全体のすり合わせが必要。
※理事として、私達自身が創り上げた方針である事を自覚し、様々な課題を受けとめて行きたい。
議題(4)「事業系古紙リサイクル」の会内事業化
第四支部の事業として「中・中村地区での回収事業」を半年間、実験的に行う事を了承。
議題(5)「がんばれ社長シンポジウム」の開催にあたって
◎当日発表するアピール文についての文案検討と承認は総務会で行う旨を了承。
【報告・承認事項】
1.理事会日程、
2.支部会計会議日程、
3.新年度事務局体制、
以上を承認。
◎入退会承認
●入会者二六名
●退会者二九名
●現会員数二一八六名
【文責事務局・川原】