
クリスマスツリー
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しあわせの天使はあなたの心が住所です気づいてましたか?いつもそばにいることを
文−井戸貞子氏
踏み出そう感動と共生の社会へ
第9回障害者問題全国交流会(11月12・13日)
全国22同友会から325名が愛知に集う
十一月十二・十三の両日、名古屋ガーデンパレスで行なわれた第九回障害者問題全国交流会には、全国から九十九名、地元愛知から協力者などを含め二百二十五名、全体で三百二十五名が参加し、開催されました。一日目には『障害者との共生』をテーマに五つの分科会が行われ、「障害者雇用」をテーマにした第一分科会では、送り出す側から教師や親、医師によるパネル討論と、雇用する側から山下順一氏(富山同友会)の「雇用で会社が変わった」の報告を基に、活発なグループ討論が行なわれました。送り出す側の関係者にとっては、中小企業家の熱心さに、企業イメージを大きく変えるものとなりました。また第五分科会は「大須商店街」を舞台に、障害者と共に自らも障害者の立場になって追体験をしながら、「共生できる商店街」を追求しました。その他の分科会でも「ものづくりとビジネス化」「企業風土づくり」「出あいふれあい、同じ目線で(現場体験)」を目的に行われ、これからの時代に生きる企業づくりに活かす内容となりました。二日目の記念講演では(株)アクセスインターナショナルの山崎泰広社長が自然体で投げかけるつい見過ごしがちな日常生活のあれこれについての体験を、八十分間にわたり講演。「今まで聞いた中で最高によかった」などの感想が寄せられました。江尻実行委員長からは、交流会後には、ぜひ二日間の感動を基に「行動につなげよう」とメッセージが贈られ、二日間にわたっての交流会の幕をとじました。
どうゆうき
▼第九回障害者問題全国交流会が十一月の十二・十三日、成功のうちに終わりました。これは九十八名の実行委員と愛知同友会を挙げての準備の賜物です。同友会らしい運営は日頃の活動から知ってはいたものの、あらためて愛知同友会の実力を確認させてもらいました▼今回の交流会のテーマは「共生社会」の実現。これは経済優先、そして弱肉強食の社会構造では経済復興を成し遂げた日本が、やっと気づいた文明国家の必須条件なのです。老いも若きも障害者も、人として公平に生きることの権利とこれを実現できる社会です。この機会にぜひ皆さんにも考えていただければ▼現在、従業員五十六人以上の企業では一・八%の障害者雇用が義務づけられていますが、実雇用率で全国平均一・四八%、そして愛知は唯一全国平均を下回っています。かって障害者問題委員会で愛知の会員企業の障害者雇用調査を行なったところ、かなり高い雇用率でした。また、今年の労働実態調査でも雇用企業率は二一%にもなっています。雇用をはじめ、地域に生きる中小企業の関わりや役割はますます重要になるでしょう▼今回の交流会では、中小企業の立場から「共生社会」実現に向け五つの分科会で深めました。そして、記念講演では現在の日本社会での共生のあり方への素直な疑問も投げかけられました。参加者それぞれが貴重なものを得たはずです。今後はこの感動を行動につなげ、各県同友会で障害者問題委員会が発足し、全国的にも力強い共生の一歩が踏みだされること、今、強く願っています。
障害者問題委員長松田昌久