10月11日第4支部
「経営指針グループ」でつくった経営指針
鈴木勉氏名古屋総合システム(株)社長(コンピュータソフト開発・OA機器販売)
働く社員が幸せを感じられるように

12年前、役員を勤めていた会社を退社し、同時期に退職した7人の仲間と今の会社を設立しました。勤めていた会社は、経営者の独裁色が強すぎ、閉鎖的で陰湿な雰囲気がある会社でした。今の会社を設立するときは「この会社で働く社員が幸せを感じられる会社にしよう。『この会社で働けてよかった』と思える会社にしよう」という旗印を掲げました。
3つの「ヤスイ」で無遅刻・無欠席
独立して12年間、売上目標を掲げた経営計画は、毎年発表していましたが、数値目標を示しただけの不完全なもので、チェックやフォローもしていませんでした。また経営理念は、書店で売っている大企業の理念を借りてきたもので、社長の私さえも暗記できていませんでした。7名で始めた会社も20名の会社に成長し、経営理念が社員に浸透していない状態に不安を感じていました。そんな時、この経営指針成文化グループを知りました。(1)受講料が個別契約と比較してとても安い、(2)先生の話が聞き易い、(3)内容が分かりやすいという3つの「ヤスイ」で、無遅刻・無欠席で、1年続けることができました。
必要な知識が増え、心構えが変わった
1年間、この学習会に参加していて、自分の中で、2つのことが変わり始めました。1つは、私自身の経営者として必要な知識が増えました。例えば、経営計画を立てるに当たって、「なぜこの数字が必要なのか」という根拠を社員に説明できるようになりました。もう1つは、社長としての心構えが違ってきました。社員から「社長、勉強してきたナ」という目で見られますから、今度は実行力が問われることになります。また、私自身「勉強している」ことを堂々と言えるようになり、銀行にも「こんなことを聞いてきたんだけど」とアピールしています。
12倍の熱意と3倍の中味
毎年4月に経営指針の社内発表会を開いています。これまでは、発表会のために1カ月でまとめていましたが、今年は1年かけて勉強してきたので、いつもの年の「12倍の熱意」が入っています。内容でも、個々の課題に対して「何が原因で、どう解決していくのか」を1つひとつ明確に書き込めるようになり、指針書のページ数が、昨年度の3倍になりました。社員も、今年は「生産性の向上、品質の向上、新規顧客の開拓」の3つを大目標に掲げ、そのための社内学習会も、自主的に始まりました。さらに5年後、10年後を見ていてください。私は、今年も継続して、このグループに参加しています。
【文責事務局・井上】
第2支部例会9月18日
元気な会社に学ぶ差別化

第2支部例会は「差別化」というテーマで、愛知学院大学経済学部の岩田憲明先生の基調講演と、今、元気な3人の経営者のパネルディスカッションが行われました。元気な三人の経営者とは、「アロエ・ボディソープ」で有名な(株)フタバ化学の志水美智葉取締役、「らくだ書店」・西川印刷(株)の西川誠也専務、そして「やる気塾」の(株)モリシマの深田正雄社長で3人とも岩田先生のベストセラー「名古屋でがんばる元気な会社」に登場する会社の経営者の皆さんです。基調講演では、「中小企業の元気の出る経営学」というタイトルで、名古屋の会社の特徴、井原西鶴の商法、ビジネスチャンスのつかみ方といった各テーマに基づいて岩田先生が話をされました。パネルディスカッションでは、3人の経営者に「経営上の差別化」という視点で各社のチャレンジを具体的に話したいただいたあと、岩田先生の質問に応えるというスタイルで行われました。私の期待した白熱した討論(バトルトーク)にならず少し残念でしたが、各社のチャレンジに関する話は興味深かく聞かせていただきました。
(株)中部製版中垣賢志