活動報告

広報部会(5月7日)

真の自立型企業とは
~労使見解からの働き方

江上 幸江氏  (株)ケアコンシェルジュ

労使の信頼関係がすべての出発点

地域で一番の会社に

5月の広報部会では「真の自立型企業とは~労使見解からの働き方」をテーマに、ケアコンシェルジュ代表取締役の江上幸江氏に報告いただきました。

江上氏は名古屋市中川区で福祉用具のレンタル・販売や、高齢者・障がい者向けの住宅改修などを幅広く展開し、高齢者や障がい者の暮らしをバックアップすることで地域に貢献しています。

報告の冒頭、真の自立型企業とは、経営指針が実践されていること、地域にしっかりと根付いていることの2つが挙げられました。

そうした考えの基で作られた同社の2020年ビジョンには、「地域で絶対に必要とされる一番の会社になる」と掲げられています。例えば、自社のレンタルスタジオを地域の皆さんに月2回開放して、ヨガやバランスボールなどを楽しんでもらっている取り組みなども、その表れであるといえます。

「信頼の絆」を紡ぐ

また、2020年ビジョンの実現のためには、経営理念や経営指針の実践と、労使見解に基づいた経営が大切であるとして、経営理念「あったかいこころで紡ぐ信頼の絆」を社内で合言葉のように使い、理念の浸透を図っています。

社員とのコミュニケーションを最も大事にしてきたという江上氏。業績が危ぶまれる局面でも、「社長と一緒に耐えていく」と社員が言ってくれるまでに、労使の関係が築かれました。

しかし近年、幹部の退社などで社内が不安定な状態になってしまったといいます。現在は社員一人ひとりと面談し、経営指針書も社員と作り直すなど、新たな体制づくりに向けて社員と共に歩き始めたところです。

「同友会の『人を生かす経営』は私たちのバイブルであり、困った時にはいつもここからヒントを貰える」という言葉が特に印象に残りました。そして、真の自立型企業とは何かを労使見解の視点で考えるきっかけとなる報告でした。

経営者の覚悟と共に労使の関係が正しく築かれ、自社が地域だけでなく、社員にとってもなくてはならない会社ならば、それは外部環境に左右されない「真の自立型企業」といえると思います

(株)中央技研  小島 正寛