活動報告

地域と中小企業を学ぶ特別学習会(10月31日)

持続可能な地域づくり ~中小企業の役割と期待

岡田 知弘氏  京都橘大学教授

地域と中小企業、憲章・条例運動の基礎を改めて学ぼうと開催された今学習会には、自治体職員など会外からを含め総勢92名が参加し、京都橘大学の岡田知弘教授の講演を聞きました。

大災害とグローバリズム時代

岡田氏は現在、地球のサイクルが大規模地震や台風が相次ぐ「大災害の時代」に入っているとし、災害から地域の人命を守り、暮らしと経済の再建を担えるのは地域に根ざした中小企業であると指摘します。

また昨今のグローバリズムと東京一極集中(下図)は、地方経済の疲弊・衰退と地域での生活継続の困難化を招いています。こうした現状を打開し地域の活性化をはかるためには、地域社会の主役である中小企業の発展が重要で、その手段として中小企業振興基本条例が注目されていると述べました。

(出展)岡田知弘教授作成資料より転載
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条例に「魂」を

岡田氏は、地元中小企業等の連携による地域活性化事例として由布院の取り組みや、条例を事業者・行政・住民等の主体が連携して活用した各地の事例を紹介。この時代だからこそ「同友会型経営体」を、自治体と中小企業、農林漁家が共同でつくり出すことが、持続可能な地域づくりの保障であると主張しました。

参加した会員経営者からは「同友会理念と運動に確信が持てた」「地元地域で購入するなど、できることから取り組みたい」、また自治体職員からは「行政と地元企業が一致協力して条例を作りたい」などの感想が寄せられました。それぞれの立場で持続可能な地域づくりへの道筋が見え、中小企業の役割に気づく学習会となりました。