活動報告

産学連携「企業の悩みを中学生が解決」(10月11日~20日)

名古屋市立長良中学校の授業に7社が参加

画面越しで経営者と交流(提供:長良中学校)

自ら踏み出す力を支援

名古屋市では、キャリア教育の一環として、2018年から「名古屋市子どもライフキャリアサポートモデル事業」を展開しています。現在は、市内の小学校2校、中学校10校をモデル校とし、キャリアコンサルタント有資格者が「キャリアナビゲーター」として常駐して、先生方と協力しながら児童や生徒が夢に向かって自ら踏み出す力を身に付けるための支援をしています。

地域の学校と関わる

モデル校の1つである名古屋市立長良中学校(中川区)で行われた「企画体験」では、中川地区の会員7名(新城勇一氏、宇佐見孝氏、江上幸江氏、中谷清司氏、永田剛史氏、服部繁雄氏、村田直喜氏)が参加しました。

この授業は、同友会外から2社も参加し、クラスごとに1社が担当して生徒の皆さんに各社の悩みをいくつか投げかけ、6回の授業を経て解決策を考えてもらうというものです。

授業に参加することに至った経緯としては、協力企業を探していた同校のキャリアナビゲーターの先生から、愛知同友会へ協力依頼があったことが始まりです。会としても中学校の授業に関わることは初めてで、中川地区会長の中谷清司氏に地区内への呼びかけや取りまとめをしていただき、同校の卒業生という会員を含む7名が講師を務めることになりました。

また、事前の打ち合わせも全員で行い、先生から授業の概要を説明いただいたり、各社がどのような悩みを生徒に投げかけていくのかを共有したりしながら、準備を進めていきました。

生徒からの質問や疑問に答える(提供:長良中学校)

オンライン上での交流

新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、授業はすべてオンラインで行われました。

初日は授業の概要を全員に説明した後、各クラスに経営者が分かれ、生徒たちは画面に映る経営者の話を熱心に聞いている様子でした。その後、各グループで経営者から出された悩みから1つを選び、別の日に改めて参加した経営者に質問を投げかけるなど、時間をかけて解決策を考え、提案していきます。

10月20日に行われた最終プレゼンテーションでは、生徒がチームで考えた解決策を経営者に提案し、すべての授業が終了しました。

普段は接することのない経営者と交流することで、就業感を養うとともに、経営者は若い感性で出された解決策を参考にして今後の経営に活かすなど、双方で有意義な時間を過ごすことができました。

地域の子どもたちに中小企業の魅力を直接伝える小さな一歩が始まりました。