自分自身と向き合う瞬間
組織化の課題は人育ち
今回は、「経営者の責任」、「社員との信頼関係」について、自社と照らし合わせ深く考えました。現在、会員企業の6割が社員数が10名以下という統計を受けて、家業から企業に組織化できない理由としては、定着率がなかなか上がらない、人が育っていないとの事例があげられました。
また採用についても、その段階で経営者自身がイメージを持っているか、人手不足だから人がいるのか、一緒に目標に向かう幹部候補が欲しいのかによって社員に求める条件が変わってくるとの意見が出されました。そして経営者として雇用責任を果たし、困難な時でも仕事を続ける覚悟があるかと核心に迫る問い掛けに、参加者も真剣に考えていました。
人が育つという課題は、会社都合で社員の成長をせかしたり、押し付けの教育や指針になったりしていないかを、改めて考えるきっかけになりました。社員の参画意識が加わらない限り、指針は一方的な意思伝達で終わってしまいます。いかに社員に納得感を持って働いてもらうかが、経営者の向き合う姿勢の1つだといえます。
経営者の成長とは
そして、社員には成長を求めるが、経営者の成長をどう考えるかという問題提起がなされました。違う視点で同じ経営者から問われると、他人の経営課題でも自分に当てはめて考える瞬間があります。このような自分自身と向き合う時間を作るのも、人間尊重経営塾の特徴といえます。