活動報告

東三河支部例会(2月24日)

農業経営の組織化
~プレイヤーからマネージャーへ

黒野 貴義氏  (有)はっぴー農産

報告する黒野氏

ミスマッチを減らす

2月度東三河支部例会は、「農業経営の組織化~プレイヤーからマネージャーへ」というテーマで行い、豊田市の猿投地区で米を中心に約80ヘクタールの農地を管理し経営を行っているはっぴー農産の黒野貴義氏に報告いただきました。

黒野氏は、「畑にお客さんはいない」という言葉を聞いてから、プレイヤーを脱して外に出られる環境づくりを目指してきたといいます。社員を採用しても定着しない状況を改善するため、社員とともに就業規則をつくり、雇用のミスマッチを減らせるよう研修期間を設けるなどの取り組みを行い、離職者は減ってきました。

直接販売の拡大とともに、販売部門の社員を採用するなど役割分担を行い、組織化も図ってきました。また、会社の状況が一目でわかるような仕組みを作ることで、組織としての運営ができる体制が整ってきました。

将来ビジョンを示す

「ビジョンや方針を示す必要性を同友会で学んだ」

黒野氏は2010年に同友会に入会し、ビジョンや方針を考えることの必要性に気付きます。さらに、社員を労働力としてではなくパートナーとして見ることを学びました。そして同友会での学びを基に経営指針書を作成し、経営理念に基づいた経営に取り組んでいきます。

しかし、社長、社員それぞれの役割が十分に伝えられておらず、退職者が出てしまいます。このことから、経営者は会社の舵を切るだけでなく、社員が安心して働ける環境をつくることが重要と気付いたといいます。黒野氏は、社員と真摯に向き合う経営者を目指すとの決意表明で報告を締めくくりました。

グループ討論では、経営者の役割について活発な討議が行われました。その中で、経営者は将来ビジョンを示すことが必要であるという声があり、改めて経営指針作成の重要性が確認された支部例会となりました。