活動報告

財務基礎学習会(3回シリーズ)

財務は経営の基礎

  • 第1回「自社の数字を読めるようにしよう」 7月12日
  • 第2回「自社の決算書のどこがポイントか」 7月26日
  • 第3回「商品別、得意先別の売上と粗利を考えよう」 8月24日

日常の営業活動と決算書のつながりを理解する

財務知識の格差

愛知同友会では財務基礎学習会を3年前から県全体で開催しています。これは、経営指針入門編で参加者間の財務数字の知識格差が大きく、苦手な人は理解できず参加しなくなってしまうという課題が明らかになったからです。

経営指針を進めるために財務は必須であり、基礎となります。経営指針推進本部ではこの底上げを図るべく、「理解を一歩ずつ進めることで苦手意識を払拭し、自主的に学び始めるきっかけ」としてこの学習会の設営をしました。

セミナーと演習およびグループ討論形式で進めますが、各グループへ支部選出の税理士や会計士など専門家が一人ずつ入ります。通常のセミナーでは疑問があってもわからないまま進んでしまいがちですが、その場で質問し自社の決算書で手ほどきを受けられるので、参加者一人一人に応じた理解を進めることができました。「わかった」という手応えが、次の学習意欲に繋がります。

これは同友会の活動や経営指針の推進に理解を示し、ボランティアでご協力くださる専門家の皆様があってこそ開催できるもので、「同友会ならでは」ともいえる相互扶助精神の賜物であり、非常に恵まれた贅沢な機会といえる学習会です。

様々な角度から学習する

経営と決算の関連

最終となる第3回は、「経営者は直感的な数字は強い。ただ日常の営業活動と決算書の繋がりがわからないだけ」という考えのもと、「決算書がわかるようになる」ことを主眼としました。

日々の営業活動が決算書にどう繋がっていくのか、経理部門業務の「仕訳け」を実際に演習してみることで、何となく感覚が得られました。それは資金と利益のズレ、売掛や買掛および未払金や前受金などです。そして損益計算書の読み方から貸借対照表にどう繋がるか、自己資本比率や流動比率や総資本経常利益率の算出と意味、そして自社数値の現状を確認しました。

複式簿記のルーツから、資金動態ではなく正確な期間利益を把握するための技術としてのルール、流動性配列の意味、発生主義と現金主義の違い、原因と結果の仕組み等々。それぞれに学びが深まる学習会となりました。

この財務基礎学習会は、恒例参加者の定着もあります。繰り返し様々な角度から学習を積み重ねることで数字に強い経営者になり、同友会らしい経営指針作成に繋がっていくといえます。