活動報告

名古屋第3支部合同例会(1月16日)

人を生かす経営を窮める
~社員満足度の向上で、雇用安定と健全経営に

杉山 元一氏  (株)杉友機械
寺西 正明氏  渡辺精密工業(株)

経営者としての思いを率直に話す杉山氏(中央)・寺西氏(右)と、共通点をまとめる坂氏(左)

新卒採用を続ける理由

名古屋第3支部合同例会はパネル討論形式で行われ、パネリストに杉友機械の杉山元一氏、渡辺精密工業の寺西正明氏、コーディネーターにはエス・ユナイテッドの坂光造氏を迎えました。

深刻な人手不足が取りざたされ、小規模企業ほど人材難が深刻化している中、両パネリストは新卒採用を継続しています。杉山氏からは、新卒が入社することで、売上や既存社員の成長に繋がること。寺西氏からは、自社の欠点を率直に話し、長く安心して働き続ける会社づくりに共感してくれる学生を採用する、いわば同友会の理念採用を行っていることが話されました。

課題に挙げられる社員の定着についても、両者共に注力しています。寺西氏は、公平な評価基準を作成し、社員毎の評価や今後の成長への道筋を明確化。杉山氏は、お客様から感謝されることが定着に繋がり、同友会の共育講座等、社員を積極的に社外の学びの場へ参加させ、時には自分だけでは気付かない経営者の姿勢を正す必要性を話しました。

三位一体経営の実践

手法の違いこそあれ、坂氏の指摘通り、「いかに社員のやる気・やりがいを高め、自らの成長を実感できるようにするか」という点では両者は共通していました。その結果、社員から自社で働く前向きな意見が現れています。

今後のビジョンについては、寺西氏は「仕事を通じて人生の豊かさを感じられる、人を大切にした企業づくり」を、杉山氏は、社員が退職してしまったことへの反省から、「将来が見える明るい会社づくり」を挙げました。また、同友会は経営者としての気付きを与えてくれる場であり、会員同士が切磋琢磨して経営を伸ばし合い、学生を安心して任せられる「同友会企業」というブランドを作り上げようと呼びかけました。

一見対照的な両者ですが、三位一体経営を実践している点で共通しています。最後に坂氏から、こうした同友会の学びを実践する重要性が伝えられました。

報告後に行われた懇親会と併せ、新年より「人を生かす経営」という同友会の根幹を学び、会員同士の交流を深める機会となりました。