活動報告

労務労働委員会「誰もが活躍できる会社へ」(12月10日)

産休・育休への取り組み

後藤 伸氏氏  (株)リクラス

思いやれる風土づくりが長く働ける会社へとつながる

6割強が女性社員

インテリア商品、住宅設備機器全般の販売及び施工を行うリクラスの後藤伸氏。会社の始まりは、レンジフードフィルターの各家庭への訪問販売からでした。

当時の給与は完全歩合制で、社員の男女比は9対1、女性は総務を担当することがほとんどでした。しかし、完全歩合制では会社への帰属意識がとても薄くなり、社員の入れ替わりが頻繁に起こってしまいました。

少しずつ売り先が増え、取引先から「インテリア等も取り扱ってくれないか」という話もありました。それに対応しようとインテリアコーディネーターの有資格者の採用を始め、そこから女性社員の比率が高くなり始めました。

現在は6割強が女性社員となり、産前・産後休業や育児休業の対応も会社として整備する必要性が、さらに高まっていると後藤氏は話します。

ゆとりの持てる体制

出産前後で生活環境はガラリと変わり、出産前の働き方は、なかなかできないのが現状です。以前は営業として働いていた社員が、復帰後は営業事務などの補佐役で働いていても、彼女はその仕事があまり得意分野ではないと、後藤氏はいいます。また復帰後の心境を直接聞いたところ、今は手の掛かる子供が優先で、周りに迷惑を掛けていないかジレンマを感じてしまうと話したといいます。

様々なイレギュラーな事態に対して、中小企業は一筋縄ではいかないものです。「どんな人でも働ける会社」を目指そうとよく聞きますが、後藤氏は「どんな人でも活躍できる会社」を目指すことが大切ではないかと話します。仕事に追われていれば、相手を思いやることができません。ゆとりを持てる体制を目指して、少し無理をしてでも社員を増やすことも検討していきたいと語り、報告を締めくくりました。