事業発展のための計画
佐々木 悠次氏 (有)一宮ヤンマー
御社に計画はあるか
東三河支部例会は「事業発展のために計画しよう」とのテーマで開催され、一宮ヤンマーの佐々木悠次氏に報告いただきました。
佐々木氏はかつて、農家の収益の増減により会社の経営が左右されるのは仕方がないと思っていました。しかし、家族が増えるにつれて、このままでは今後の生活が危ういと思うようになり、同友会と出会って入会しました。
入会後、仕事が増えていく中、新たに採用の募集をかけると、希望者から「御社の明日、1週間、1カ月、半年、1年後の計画はありますか。就業規則や給与の評価もどうですか。」と質問されました。その問いかけが、経営指針を作成するきっかけに繋がったといいます。
どうやって指針を作ればいいか手探りの状態が続き、その時の採用はできずに終わりました。しかし、佐々木氏はそれを機に同友会での学びを実践していきます。一昨年に夢・ビジョン達成リーフを作り、さらに思いの大切さに気づき、できた理念が「こころくばりで幸せを追求する」です。
進むべき道
理念を基にした方針、ビジョン、計画を作成してからは、自社が進むべき道が見えてきたといいます。そして、経営計画に対しても内部環境と外部環境を分析するようになります。
繁忙期や農閑期という極端な忙しさが課題の内部環境改善であるため、突発的な修理より、売上見込みや計画が立てやすく、故障も少なくできる事前整備を主体としていくことにし、さらに従業員を増員することにしました。少しずつですが環境が変わり始め、それにつれて従業員への負担も軽くなってきているそうです。
外部環境では、客先である農業従事者の平均年齢が65歳という高齢化問題や、農家の中長期にわたる計画がないことが課題となりました。佐々木氏は、50代~60代の農業従事者にも機械の更新をしてもらいやすくするために助成金の申請をサポートし、若手の農家や新規就農者にも効率の良い機械導入の提案とアドバイス、生産物の出荷先の情報提供を手掛けています。
最後に、社員やお客様から「一宮ヤンマーで働いて良かった、付き合ってよかった」と感じてもらえる会社づくりを目指すとの思いを語り、報告を締めくくりました。
(株)清須ライスセンター 安田 仁