
会社と家族を守る
昨年ウインクあいちにて、保険代理店部会セミナーが開催されました。
「社長が死んだら会社はどうなる?」というドキッとするタイトルが良かったのか、95名の参加をいただきました。今回は春馬・野口弁護士事務所の松井知行弁護士(会外)に、経営者に万が一のことがあった時に「会社と家族を守るために社長が知っておくべき知識と対策」をお話しいただきました。
まず基礎知識として、法定相続人と遺留分や単純限定承認、相続放棄についての解説からスタート。経営者の死亡によるリスクと遺産分割協議や相続放棄について、わかりやすく解説されました。
特に個人保証や連帯保証の相続に関する誤解が多いことがわかり、会場がどよめいたり、大きくうなずく参加者の姿が見られたりしました。自社株の承継や議決権にも話が及び、松井氏から具体的な対応策が話されました。
また、保険代理店部会員からは生命保険の活用術も伝えられ、多くの皆様の関心を集めていました。
形のない資源を残す
今回、印象に残ったことは、目に見えにくい資源、つまり経営理念、信頼関係、職人の技術、人脈、顧客情報、営業秘密といった様々な「資源」を経営者1人が抱え込んでいては、事業は承継できないということです。
企業の永続性を高めるためにも、事業承継の準備には早めに取り組むことが大切です。何の準備もなく代表者が死亡すると、家族や社員に重大なリスクを負わせてしまうことを、学んでいただけたと思います。
(株)トータルサービスネットワーク 樋口 義高