活動報告

私たちが目指す「働き方」とは? ~イキイキと働ける企業づくり(11)

社員、地域が輝くために

吉田 幸隆 副代表理事
エバー(株)代表取締役

吉田 幸隆氏

出前授業での収穫

わが社の地元、常滑市にある中学校の1年生と教育委員会、商工会議所の方など200人ほどに「わくわく理科教室~ネームタグができるまで」を出前授業してきました。

事前に、ものづくりの過程(図面製作→金型製作 → プレス加工 → 製品測定)を採用チーム10名で役割分担しました。デザインはこれで良いか、溶接アートをやってみようか、中学生にわかるだろうか、など喧々囂々としながらも楽しく、笑顔で一生懸命に準備して当日を迎えました。

生徒も社員も緊張の面持ちで授業が始まります。生徒は“ドン、ドン”というプレス機の大きな音にびっくりし、全員が前のめりになり、目を輝かせます。プレートに刻印するにあたり、「どれくらいの力が必要ですか」という質問が出て、社員が「1トンくらいだよ。でもエバーには500トンプレスがある」と答えると、「わー」と次々に手が上がり、収拾がつかないほど盛り上がりました。

50分ほどの短い時間のため全員は体験できず、残念がる生徒や、手待ち時間に製品サンプルの説明や生徒へのインタビューをする社員の姿が印象的でした。社員にとって、「すごい。ありがとうございます」という声を掛けられることで、自分たちの仕事は社会に必要とされていると実感できたことが、何より良かったです。

力を入れて簡易プレス機でネームプレートに刻印

想像し、創造する

1985年に採択されたユネスコ「学習権宣言」には、この学習権を「問い続け、深く考える権利であり、想像し、創造する権利であり、自分自身の世界を読みとり、歴史をつづる権利」と明示しています。また「学習権なくしては、人間的発達はありえない」ともいっています。今回のように、社員や地域が輝くために、私たち経営者は何をやっているでしょうか。

今後も社員の自主性・自発性をキーワードに、地域も巻き込んだ「人を生かす経営」を推進し、「全社一丸 ONE for ALL,ALL for ONE」を目指していきます。