活動報告

青同連協 青全交あいち報告会(8月29日)

会社を崩壊させた男
~廣之進! 社員は道具じゃない!!

郷司 廣之進氏  巴運輸(株)

郷司 廣之進氏

9月19~20日開催の第52回青年経営者全国交流会 in 宮崎で分科会報告者を務めた巴運輸社長の郷司廣之進氏(名古屋第5青同)より、「あいち報告会」でプレ報告をしていただきました。

郷司氏の報告を通じて社員との信頼関係についてあらためて考え、その実践事例から今後の取り組みへのヒントを各々が掴み取り、社業発展に活かしていくことができる内容を目指しました。

経営者は「絶対者」ではない

郷司氏は後継者として入社した当時は、自分が絶対的な存在で社員は道具と考えており、社員からの批判や退職者が続出したと振り返ります。そこから経営に対する向き合い方を考え、同友会の先輩から言われた一言で経営理念の必要性に気づき、理念作成に取り組みました。

そして採用時に理念を語り「理念採用」に乗り出した郷司氏ですが、実際にやっていることと語っていることの乖離が生じ、また頭を悩ませる日々を過ごします。

葛藤の末に社員からの信頼をゼロから取り戻した体験を聞く

「社員ファースト」の会社を目指して

頭を悩ませた結果、郷司氏は社員の健康を第1に考える制度を取り入れ、ステークホルダーに対し健康管理を徹底的に行っている認定書を提示することにより、対外的にもクリーンなイメージを確立します。同時に、社員からの信頼も取り戻していきました。

郷司氏は、「社員がいなければ売り上げが立たず、売り上げが立たなければ経営が成り立たない」と、社員の幸せの追求と、社員ファーストの会社をつくっていくことを決心します。その結果、会社と社員の進む方向性が一致し始め、当初はゼロに等しかった社員との信頼関係が構築されていくのを実感していったと語りました。

報告では、上手くいった取り組みだけでなく失敗談や葛藤など、経営者であれば誰しもがするであろう経験談もお話しいただき、非常に刺激的でした。この報告会を通じ、取り組めることはまだまだたくさんあると感じた会員は多いと思います。

(株)NBC  黍嶋 一馬