活動報告

ダイヤモンド部会(5月23日)

事業環境の変化で、印刷業から出版業に

木全 哲也氏  (株)三恵社

印刷業から出版業への展開を語る木全氏(左から2人目)

5月のダイヤモンド部会では三恵社会長の木全哲也氏をお招きし、「事業環境の変化で、印刷から出版に」をテーマにお話しいただきました。

「大学テキスト」出版がきっかけに

私は同友会に入会して45年、今年、名誉会員になりました。もとは外食産業サポート事業に特化した印刷会社として、それなりに仕事をさせていただいていました。

しかし、印刷業界は1990年代にピークを迎え、その後は停滞、99年以降は衰退の一途に。そんな頃、立教大学の山口義行先生との出会いから「大学テキスト」出版に新境地を開拓します。

当時、先生方からワープロで打ち込んだ文書をベースに授業を進めていると聞き、前もって自社が講義内容を頂いてテキストにし、それを大学生協で学生に販売することにしました。これが便利だと評価をいただき、全国700大学中、300大学、1000名以上の先生方にご利用いただけるようになりました。

設備面ではデスクトップパブリッシングからオンデマンドプリンティングを導入。これを使い、「出版をもっと身近に、もっと気楽に」と小発行出版を推し進め、アマゾンとの取引を開拓。30万円程度の初期投資で出版が可能になりました。

絵本出版で「あいちサービス大賞」を

また製本の内製化に取り組み、ハードカバーの絵本の出版に目処が立ち、2013年には絵本作家になりたい人に向けて「絵本の学校」を名古屋で開設。さらに、社員による「ネコグッズ」の開発、「三恵社ボドゲ部」の活動ではボードゲーム作りのサポートも行えるようになりました。

「あいちサービス大賞」は先進的なサービスを提供する事業者を対象に、優秀な成功事例を選考・表彰する、都道府県では初めての制度です。今年、当社は「絵本作家になる夢を叶える少部数絵本出版サービス」で、同「知事賞」(最優秀賞)を受賞。大村秀章愛知県知事から社長が賞状を受け取りました。


後日談。先日、元会員の森川幸洋さんが趣味の書道の展覧会を開催するとのことで見に行きました。森川さんは、「私の20年間の作品集を三恵社さんで出版してもらうことになりました」と、嬉しそうに語っていました。

あなたも三恵社さんで、本を出版してみませんか。