同友会なら指針でしょ!!
~指針作成と活用
佐藤 大貴氏 (株)リングス
新居 正浩氏 (株)サンシード

夢を描き、未来を形にする経営指針づくり
名古屋第2支部の増強・指針合同例会が開催され、実践報告でリングスの佐藤大貴氏(千種地区)、指針書解説でサンシードの新居正浩氏(名東地区)が登壇しました。
佐藤氏は、同友会入会当初、「経営指針は会社がもっと大きくなってからつくるもの」「指針をつくっても、売り上げが伸びるわけではない」と考えていたと振り返りました。しかし、「経営者の器を大きくしなければ会社は大きくならない」という言葉をきっかけに、自身や会社の将来について真剣に考えるようになり、経営指針づくりに取り組み始めたとのことです。
転機となったのは、「10年後の自分への手紙」の作成でした。自分が本当に実現したいことを明確にし、そのために5年後、3年後、そして今年何をすべきかを考えたことが、経営指針書づくりへとつながったことが語られました。また、やりたいことを「ウィッシュリスト」として書き出すことで、自らの進むべき方向が明確になったことも紹介されました。
佐藤氏は毎年、理念やビジョン、今期の目標、3年計画を盛り込んだ経営指針書を作成し、社員と共有しているとのことです。さらに、長年掲げ続けてきた「幼稚園経営」という夢を実現した一方で、その後の会社の未来を十分に示せず、社員が退職した経験にも触れました。その経験から、社員が未来を描き、ワクワクできる経営指針書をつくることの重要性を学んだと振り返りました。
最後に佐藤氏は、「まずは3年後の計画をワクワクする言葉で描けば、それが経営指針書になる」と参加者へ呼びかけ、経営者自らが未来を描き、その思いを言葉にして発信し続けることの大切さを強調しました。

経営指針書作成・活用のポイント
続いて新居氏より、経営指針書の作成や活用について、解説が行われました。
新居氏は、経営指針書を作成し、毎年ブラッシュアップを重ねてきた経験から、新卒採用(理念採用)や融資、販路開拓などで成果を実感していると語りました。また、急速に変化する経営環境の中では、行き当たりばったりの経営ではなく、経営指針に基づくぶれない経営が重要であると説明しました。
さらに、同友会の経営指針は「労使見解」を土台とし、経営者と社員との信頼関係を築いた上で、経営理念、10年ビジョン、経営方針、経営計画の4つを柱として作成することが重要であると解説。10年ビジョンでは、社員がワクワクする理想の未来を描き、その実現に向けて10年後の姿から逆算して計画を立てる「バックキャスティング」の考え方を紹介しました。経営方針では、現状と10年後の到達目標とのギャップを課題とし、経営計画では、中期目標と単年度目標を具体的な数値計画へ落とし込むことの重要性を説明しました。

最後に新居氏は、「経営指針書は作成して終わりではなく、社員と共有し、毎年見直しながら実践・活用することで、外部環境の変化にも対応できる強靭な経営体質と主体的な社員の育成につながる」と述べ、経営指針づくりへの参加を呼びかけました。
佐藤氏の実践報告と新居氏の解説を通じて、経営指針書は作成することが目的ではなく、会社の未来を描き、社員と共有しながら活用していくことが大切だと学びました。まずはA3一枚の指針書づくりを目指して経営指針作成講座入門編へ参加することの重要性が伝わる支部合同例会となりました。
ブナの森法律事務所 村井 久記









