活動報告

第15期役員研修大学 第8講座(12月15日)

同友会の対外活動

加藤 昌之氏  (株)加藤設計

加藤 昌之氏

加藤 昌之氏

ビジョンを明確にし 具体的な行動で示す

第15期役員研修大学第8講座では、副代表理事の加藤昌之氏より、同友会の対外活動とのテーマで報告いただきました。

現在、愛知同友会では記者との懇談会といった報道機関との付き合いを始めとして、大学との連携協定やインターンシップ、選挙に際して候補者を招いてのシンポジウムなど、絶えず対外活動を行っています。とりわけ近年では中部経済産業局や東海財務局といった、中部地方を代表する官庁と定期的に懇談を行うなど、産学官の幅広い分野で中小企業の声を発信しています。加藤氏は、「こうしたことは一朝一夕にできたものではない」と強調します。

情報は、一方的に発信するだけでは誰も受け取ってくれません。また、将来的に何をしたいかというビジョンが無ければ、伝える内容も相手も不明瞭なまま、そもそも発信することすらできません。中小企業の現場を真摯に見つめて勉強する姿勢や、日銀短観より早く出される景況調査といった具体的な活動により、「中小企業のことなら同友会へ」という評価や信頼が高まり、多くの団体と胸襟を開いた情報交換ができるようになったのです。特定の業種業界の利益団体でなく、経営者として謙虚に学び続けた愛知同友会50余年の歴史により、今の信頼が構築されたといえます。

信頼を高めればおのずと仕事は入る

またこのことは、自社の経営とも密接に関わると、加藤氏は話します。顧客からの情報を、明確なビジョンに基づいて集約・分析すると共に、自社独自の付加価値を付けて発信し、取引先や顧客との信頼を高めていくこと。信頼は自然には高まりませんが、そのことで、仕事は自然に入ってくるといいます。

更に、情報に意識的に多く接することで、景気を見る目も磨かれます。同業種の中ですら景況感は千差万別です。会内で他業種や様々な年代の会員と各々の実態を論議することで、リーマン・ショックや法改正の問題にも対応することができ、30年以上継続する企業はごくわずかと言われる中、着々と成長し続けています。

情報をしっかり集約し、顧客に迎合せずその要求を超える仕事をしていくこと。地域から情報を集め、地域に何ができるかを常に考えていくこと。同友会の3つの目的を改めて見つめ直す、意義深い時間となりました。