女性の活躍で会社が元気!地域の元気に!
~女性はなぜ活躍できないのか
名取 はにわ氏 日本BPW連合会理事長、元内閣男女共同参画局長
男女格差の大きい日本
真の男女共同参画とはどのように行動することなのかを学び、会社と地域を元気にして明るい未来を創造する機会にしたいと、女性経営者の会と男女共生委員会は公開例会を共催しました。日本BPW連合会理事長の名取はにわ氏にお話をいただきました。
名取氏は、日本のジェンダーギャップ指数(※)順位は142カ国中の104位(2014年)と低いことを紹介。その要因が「経済的役割と機会」「政治的実力」での大きな格差にあること、世界的には女性の労働参加率が高ければ労働時間当たりのGDPも出生率も高いといい、女性が活躍するには両立支援策、ワークライフバランス(特に男性)、ポジティブアクション等が必要と報告されました。
また来年4月に施行される「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」や、性差別の撤廃に向けて自身の問題として声を上げるよう男性諸氏に訴えかける国連の新しいキャンペーン「He For She」にも触れられました。
※ジェンダーギャップ指数=社会進出における男女格差を健康・教育・経済・政治の4分野で測定し、平均した値。世界経済フォーラムが「男女格差の解消が世界経済の発展につながる」として格差解消に役立てるために毎年公表している。
意識改革と環境づくり
グループ討論では、会社や地域で女性が活躍するにあたり、壁となる環境や考え方について話し合いました。男性を立てる風土、出産をめぐる対応、復帰後の仕事づくりや人間関係など、経験談や各社の実情が出され、「同友会が大切にしている『人間尊重の経営』は女性の活躍の下支えになる」「意識改革や環境づくりは女性だけでは進められず、男性と女性が手を携えて進めることが大切」などの意見が発表されました。
日本でこれまで男性の力しか使われてこなかったことは、世界的に見ればおかしなことです。男性も女性も知らず知らずのうちに我慢していますが、自分自身が主張して変えていかないと貧困化してしまいます。政策・政治に興味を持って、小さなことでもおかしいことは「おかしい」と声をあげ、1つ1つ解消することが大事である、とのまとめで締めくくられました。