活動報告

役員研修大学―第5講座(9月28日)

経営指針と経営戦略

山田 健雄氏  (株)名栄社

市場消滅の実体験を語る山田氏

市場消滅の実体験を語る山田氏

市場の消滅に遭遇

第16期役員研修大学第5講座は、「経営指針と経営戦略」とのテーマで、経営指針推進本部長の名栄社・山田健雄氏に報告いただきました。

山田氏の会社は1959年に創業し、当初は写真製版が主たる事業でした。創業者である父が印刷業へ事業転換した後、バブル崩壊頃の急速なパソコン普及により業界は大打撃を受け、市場が突如無くなることを体感します。それを機に、隣接異業種への進出やISOの取得など、山田氏は経営指針を用いて時代と共に新たな取り組みを続けてきました。

青年同友会に所属していた当時は、現状への危機感は持っていたものの、経営に対する覚悟が足りず、手法ばかりを求めたり、会活動に満足するだけで社内への実践が続かなかったと山田氏は振り返ります。期待していた社員の退社や大企業との取引を機に、町工場であることに安住せず会での学びを生かすことを意識し始め、理念の作成や指針発表会を、社員を巻き込んで10年以上前から継続し、設備や売上等において確かな結果を出しています。

現状に満足せず、会合での学びから新たな指針を社員と共に作り込もうとする山田氏の報告から、参加者は経営指針の必要性はもとより、着実に作成・実践することなしに経営は発展しないことを再確認できました。