活動報告

第16期役員研修大学 第7講座(11月16日)

地域づくりと条例

和田 勝氏  (有)シー・アンド・シー保険サービス

「努力が報われる社会を展望」と和田氏

「努力が報われる社会を展望」と和田氏

同友会と政策活動

「中小企業の地域づくりと条例」とのテーマで、政策委員長の和田勝氏より報告いただきました。

まず和田氏は、憲章や条例というと、つい自社に関わりのない難しい話と捉えがちである経営者の心情を話しました。しかし、経営環境を改善する同友会の中小企業運動の展開に触れ、政策活動は同友会の活動の根幹から結び付いていることを説明しました。そして、「よい経営環境」とは、一方的な法制度の拡充や優遇を求めることではなく、経営者自らが能力を高めて「よい会社」「よい経営者」となる、同友会3つの目的の総合実践によってのみ、構築できるものなのだと述べました。

次に、同友会で取り組んできた金融アセスメント法制定運動や、中小企業憲章制定運動も、要望・反対を訴えるのではなく、経営者自らの襟を正し、その上であるべき姿を提案する提言運動であったと歴史を振り返りました。愛知同友会創立から50年以上が経ち、こうした活動が実を結んで、着実に社会を変えていった事例も紹介されました。

努力が報われる社会へ

また、ASEANやサブプライムローン問題など、一見無関係に見える世界情勢の変化も、中小企業へ確実に影響を与えていることや、自社業界の外部要因の把握が経営の維持・発展に繋がることを、保険代理店の減少を例に和田氏は説明しました。

憲章や条例は、会社でいう理念であり、作っただけでは意味がありません。ただこれにより、中小企業が意見を言える場ができ、具体的な施策を講じられることが期待できるようになったといいます。

地域を支え、活性化できるのは中小企業であり、経営環境の改善は、中小企業全体を見据えた壮大な運動といえます。和田氏は「経営者として、努力が正当に報われる社会を展望していることを社員へ伝え、またそのために会活動に励んでほしい」とまとめました。