同友会運動の歴史と理念
~道なきみちを切りひらくエネルギーの根源
国吉 昌晴氏/中同協顧問
中小企業家の使命感
「平和を考える連続学習会第2講」が、「第17期役員研修大学入学式」を兼ねて開催され、70名が参加しました
「同友会運動の歴史と理念~道なきみちを切りひらくエネルギーの根源をたずねて」をテーマに、報告者に中同協顧問の国吉昌晴氏を迎え、終戦から現在までの同友会運動の歴史を振り返りつつ、その過程で同友会理念がどのように形成され、深められてきたのかを紐解きました。
国吉氏は、同友会運動のエネルギーの根源を、「中小企業家としての使命感」に求め、その意志は、戦後、同友会の前身として設立された全日本中小工業協議会(全中協)の時期から現れていたと指摘。戦後復興の担い手、日本経済の主人公としての自覚と使命感を持った先人達が、「平和の中でのみ中小企業は繁栄できる」ことを自らの戦時体験に重ねて確認し、中小企業運動を実現する様子を、当時の資料から明らかにしました。
また国吉氏は、高度経済成長期、オイルショックからの低成長期、バブル崩壊後の経済構造の変動期、そして現在の産業構造の大転換期を節目としながら、その時代を生きた中小企業家が自主・自立を堅持し、国民に寄り添った中小企業運動に取り組んだ様を強調。その上で、労使が力を合わせ、経営環境を改善していく課題の実現に向け、広く社会に対して意識を向けた経営と運動の発展が時代の要請となると示唆しました。
最後に高瀬副代表理事が、それぞれの時代で人間として必死に生きてきた経営者の足跡を踏みしめ、私たちは次代を創る自覚と使命を再確認して同友会運動と企業経営に取り組もうと呼びかけました。