▼同友会の産学連携の人づくりでは、学校への会員の講師派遣や、学校の協力のもとインターンシップ運営をしています。これらは学生に働く喜びを伝え、中小企業を知ってもらう目的があります。一般的に、大企業は広い市場を対象にしているためコマーシャルなどでも知る機会が多いのですが、中小企業は主に限られた小さな市場の仕事をしているため知る機会がありません
▼それゆえ私たちは、中小企業の特徴や個々の企業の魅力をもっと伝えていく必要があります。それは、何のために働いているのか、会社の魅力は何かなど、社員と共に自社を整理するきっかけになります。また、経営者は企業家として、社員は大人として恥じない会社づくりをしようという気構えに繋がります
▼20年の歴史あるインターンシップは、近年横行する「採用直結型」でなく、学習の一環として、企業体験を通じ就業観や労働観を学べる研修をめざしています。その内容は、全体研修で生きることや中小企業の魅力などを伝え、各企業内では就業体験と併せ、理念やビジョン(想い)、自社の魅力や特徴、強みを語ってもらうこと。企業側は、採用の手段でない分、本音を聞きやすく、学生の考えや現状を知って採用の在り方に繋げることができます
▼入社間もない若手社員が教える側として先輩の立場にならざるを得ないなど、受け入れは経営者や社員にとって労力も要しますが、学びや喜びもたくさんあります。総じて「社内に育成の風土」をつくることに繋がり、会社の成長に寄与する活動といえます。
産学連携担当理事 水戸 勤夢