活動報告

障害者自立応援委員会(2月13日)

初めてのインターンシップ

谷口 晋介氏  谷口鋳工(株)
江上 幸江氏  (株)ケアコンシェルジュ

愛知同友会では、特別支援学校との連携で高等部2年生の実習を毎年行っています。雇用を前提とせず、生徒が実際の就労現場で必要とされる技能や態度を学び、可能性を見出す機会としています。受入企業においては、多様な人がこの社会にいることを知り、認めあい援けあう社風づくりをするステップにつなげています。また、この取り組みを通じて中小企業の存在意義が学校や地域に広がりつつあります。今回は、聴覚に障害のある生徒を初めて受け入れたお2人に報告いただきました。

体験して良かった

ベテラン社員から職人感覚を学ぶ(谷口鋳工)

谷口鋳工の谷口晋介氏は、社員の人柄に触れ体験して良かったと言われること、そして実習生が将来どう生きるかを考えるきっかけにしてほしいと目標を立てました。工場では危険がないよう配慮し、モノづくりの職人感覚を目で確かめながら伝えました。社員は身ぶり手ぶりを交え、実習生も真剣に向き合います。実習終了後、社員から「楽しかった」と感想が出たことに谷口氏は顔をほころばせ、来年の受け入れの意気込みを語りました。

笑顔は働く原動力

さまざまな業務を体験(ケアコンシェルジュ)

ケアコンシェルジュの江上幸江氏は、実習を自社の学びにしたいと社員に伝えました。社員からはスケジュールだけでなく、「朝礼では実習生の方を向いて話そう」「あいさつの手話を覚えよう」など具体的な提案が出され、良い風が吹いたと感じました。

全員で行う朝礼では話す内容を前もってメモで実習生に渡し、帰社した営業は実習生の所に来て「ただいま」と顔を見せるなど自然な心配りが生まれました。聞こえる・聞こえないに関係なく、コミュニケーションを通じて仕事や仲間をつくっていること、笑顔は働く意欲の原動力であることを実感したといいます。

実習後には社員から「雇用も考えられるのでは」との声が挙がり、将来的には多様な人が働ける会社にしていきたいと結びました。