活動報告

第19期共育講座 第2講座(6月22日)

未来を創造する企業に

鈴木 学氏  スズキ&アソシエイツ(有)

第19期社員と学ぶ共育講座(33社、100名が参加)第2講座・鈴木学氏の報告を紹介します。

経営指針の共有が一番の社員共育

経営指針の活用

同友会では、経営指針・採用・共育の三位一体の経営を実践する企業を目指しています。まず、経営指針の成文化が求められ、経営理念や経営計画が経営者の頭に入っているだけではいけません。会社の方向性や計画的な採用、また採用した社員と共に育ち合っていく取り組みを明確に示すことが経営者の責任です。そして、指針の根底には「人を生かす経営(労使見解)」を反映させる必要があります。

同友会の中で経営指針作成の風土は根付いてきていますが、作って終わりでは意味がありません。例えば、採用の際に経営理念を説明し、共感してくれる学生を採用する。また、社員は指針に書かれている経営理念に沿って、業務中の価値判断をします。そのため、経営指針を社員と共に成文化し、理念や方針、計画を共有することが大切です。

経営者と社員が共に学ぶ

自社の未来像を描く

自社では2011年から指針発表会を行い、ビジョンの報告をしています。昨年は、10年ビジョン作成のため、社員にA4一枚程度で会社の未来像を書いてもらいました。社長の想いだけではなく、できるだけ社員の生の声を反映させる、社員にも自分自身のビジョンであることを意識させています。

同友会では教え育てる「教育」ではなく、共に育つ「共育」という言葉を使います。一番の社員共育は経営方針を浸透させることです。その意味で、経営指針書なしの共育は成り立たないといっても過言ではありません。経営者は立場上、社員よりも外部環境の情報を持っています。それらを元に社員と会社の目指す方向を話し合い、すり合わせていくことが、経営方針を浸透させるために必要です。

社員にとって、指針書を理解することはできても、納得することは難しいかもしれません。普段の業務が経営方針のどの部分に合致しているのかを意識し、常に考えて行動してもらわなければ、指針書の表面的な理解だけに留まってしまいます。会社で指針書を共通言語化できるよう、共に頑張っていきましょう。