活動報告

第20期共育講座 第2講座(6月28日)

経営指針で未来の見える企業づくり

津田 康行氏  (株)オムニツダ

経営者の責任を全うする企業づくりを学ぶ

第20期社員と学ぶ共育講座(26社、71名が参加)第2講座・津田康行氏の報告を紹介します。

ビジョンを描き、未来を見せる

弊社は外国から輸入した木材の販売、ウッドテープ(天然木突板ロール)の製造を行っております。社名は「オムニバス」からきており、創業者の父が社員の持ち味や個性を持ち寄るという意味を込めてつけました。

同友会の経営指針は理念・ビジョン・方針・計画をまとめたものを指します。理念は会社の目的や考え方を表し、ビジョンとは理念の実現に向け、中長期で自社のありたい姿を描いたものです。

自社ではビジョンを計画の作成とともに策定し、昨年は10年ビジョンをつくりました。過去の反省から経営者である自分が10年後までにやりたいことを掲げ、理念と照らし合わせた方針を全社員でつくり、計画は各部門で作成しています。

社員自らが方針や計画を作成したことで、指針に対する当事者意識が芽生えました。また主体的に進捗状況の確認を行うようになり、「やらされ感」はなくなりました。指針作成に社員がどれだけ関わってくれるかが、指針を実践していくためには重要です。

経営者の責任

指針を実践する上で、気をつけていることがあります。それは、社員と共に指針を作成すること、経理の公開、公私混同をしない、コミュニケーションを密に取ることです。また、社員にしてほしくないことは経営者もしないなど、行動で示していくことが求められます。

ここ数年、売上が伸び悩んでいました。売上が伸びていた時の様子を思い返すと、社内の雰囲気が大変良かったことに気がつき、社員の成長が会社の成長にもつながっていることを実感しました。会社の成熟度、社員の会社や仕事に対する理解度によって、描けるビジョンも変わります。会社の将来を示すことは、社員が仕事を頑張れる1つの理由にもなります。

指針の実践は少しずつ、そして着実に進めるしかありません。社員全員で会社の未来を考え、指針を実践できるよう、普段から経営者の責任を全うする企業づくりをしていきましょう。