活動報告

女性経営者の会(7月30日)

会社を止めるな 末っ娘の事業承継

前田 光代氏  (株)フジコン

社員のため、会社のため、自身のための取り組みも真摯に報告

介護や大病を経験して

女性経営者の会「愛彩」7月例会では、「会社を止めるな 末っ娘の事業承継~創業者である父の背中を見て育ち、社員と共に輝く自社の未来を描く」をテーマに、一宮地区の株式会社フジコン代表取締役・前田光代氏に報告いただきました。

参加者は愛彩会員27名、ゲスト・オブザーバー14名の合計41名。うち、11名の男性会員にもご参加いただきました。

中小企業において、平成以前は事業の後継者といえば血縁者なら息子、または娘婿といった男性が就くことが当たり前とされていましたが、女性も社会で活躍することを期待されるようになると、次第に父から娘への事業承継が見られるようになりました。

前田氏は二十代後半から先代である父親の運送業を手伝い始め、厳しい経営環境ではありましたが、「一緒に働く従業員さんのために会社を止めるわけにはいかない」と、3姉妹の末娘でありながら41歳の時に会社を受け継ぎます。母親の介護、自らの大病を経験する中で、社員が支えてくれることに感謝しつつも、経営者としての自分自身の在り方を見つめ直しました。また、経営者として変わらなくてはいけないと強く想い、同友会に入会します。

会社の未来、社員の未来について真剣に考えながら取り入れた同友会の学びの実践を、報告いただきました。

より良い経営者となるためや、社員自身の成長、あるいは会社を良くするために社員と共に取り組んでいることなどの真摯な報告は、参加者の心に強く響いたのではないかと思います。

自社永続のために

続いて行われたグループ討論のテーマは、「会社を経営していくために“変えるべきもの”と“大切にしたいもの”は何ですか」でした。

変えるべきものでは、業務内容、形態、しくみ、経営者として自己変革、働く環境。大切にしたいものでは、想い、商品の魅力、先代のいいところ、社員をファミリーと感じること、という意見が出ました。

前田氏の報告を通して、経営者としての自分を振り返ることができ、気づきを明日からの実践につなげることができる例会になったのではないかと思います。

サニー・ウエイ  伊藤 三枝子