活動報告

障害者自立応援委員会(5月11日)

障害者も健常者もフラットに関わる風土に

松村 祐輔氏  (株)シー・アール・エム

障害者雇用の先に「共育」があると語る松村氏(右上)

一人ひとりに寄り添う

5月の障害者自立応援委員会では、企業・飲食店向けの販促支援事業やアニメ・アーティスト向けのグッズ製作事業を行うシー・アール・エムの松村祐輔氏より、同社での障害者雇用の取り組みを報告いただきました。

創業と同時に同友会に入会した松村氏。経営指針づくりを中心に熱心に学び、会社を変えてきました。現在の社員数は126名で、この2年間で2名の障害のある社員が入社しました。

実際に働き始めると、採用時には分からなかった社員の背景が見えるようになりました。私生活のこととはいえ、企業として社員が安心して働けるよう力になれないかと、松村氏は丁寧に向き合っています。

また、別の社員の場合は入社前に両親と面談をし、これまでのことを詳しく聞かせてもらったり、互いに不安なことを解消したりするなど、一人ひとりに寄り添いながら経営をしています。

経営者、社員、そして会社の変化

障害を持つ社員と働くなかで、松村氏自身や社員、会社にも変化が起きているといいます。

松村氏は就労支援施設の見学を通して、そこにある社会的課題を学びました。また、企業の使命として雇用と納税は重要。その雇用において、障害者か健常者かは関係ないと考えるようになりました。

また、障害者雇用により「共育」が加速して進むことを実感したといいます。

社員にも「障害者だから」という思考は生じず、誰とでも同じように接することができるようになったこと、また企業としては「人にやさしい会社」ということが社員に伝わること、また学校からも直接の相談がくるようになるなど、社会貢献につながっています。

まだ現在進行形で社員と向き合っている真っ只中という松村氏。社員の私生活の問題にどこまで踏み込んでいいのか、スキル教育やキャリアプランの明示など、仕事を通して共に豊かな時間が過ごせるようにと試行錯誤は続きます。だからこそ、障害者自立応援委員会に参加し、積極的に学んでいきたいと語りました。