活動報告

どうゆうき

▼「仕事は面白い。給料も悪くない。仕事をする環境は整っている方だと思う。でもこの会社が嫌いだ」と言って15年ほど前に辞めていった社員がいました。これが社長と私の「会社って何だ?」の大きな疑問となり、同友会での学びに取り組んだきっかけでした。経営指針を作成し、就業規則も整え、労働者の権利を守るよう経営してきたつもりですが、良い会社になるには課題が山積みです

▼学びを進める中で、企業の生産性を向上させるには「心理的安全性」、言い換えれば「誰も自分を馬鹿にしない、周りは自分を大切にしてくれる」と信じ合えることが重要だと知りました。まさに同友会が目指す「人間尊重」ではないかと思います。働く仲間として、また人として尊重するということを考える機会として「人権」に関する学習会を企画し、会員で弁護士の長谷川一裕氏に講師をお願いしました。その中で、世界が成熟してきたが故に今、人権尊重が国際的に重要になってきていること、そして日本国憲法の「基本的人権」についても改めて学びました

▼「人権を尊重する第一歩として『他人の靴を履いて考える』―想像力と共感能力を鍛えることが、今の中小企業経営者に必要」という結びに、経営者が人としての資質を高めることが、まずは重要であると痛感しました。それは47年前に発表された「労使見解」でも経営者に問われていたことです。これからの時代、その研鑽を怠っては企業は存続できません。ぜひ、愛知同友会の仲間と共に本当の意味での切磋琢磨をしていきましょう。

協働共生委員長  磯村 裕子