活動報告

どうゆうき

▼障害者自立応援委員会への認識が変わったのは、農園貸出事業所を見学した時です。障害者が誰とも交流せず市場に出ない野菜を作る姿に、委員らが「これが働くことなのか」と怒っているのです。それを見て「一緒に働くなかで幸せになれる障害者雇用を広めよう」と委員会の方向が見えました

▼初めて採用した障害のある社員には「危険だから」とお客様扱いし、笑顔が消えて数カ月で退社。その人が持つ能力を最大限に引き出せなかった反省を踏まえ、現在働く障害のある社員には、試行錯誤しながら活躍できる場を創り出しました。人間は誰でも成長する可能性があります。障害があるからこれしかできないという認識は誤りで、特別視しないことが大切だと思います

▼同友会は人間尊重の経営が基本です。社員は単なる労働力ではなく、経営者には一人ひとりの働く誇りと喜びを創り出す責任があります。誰もが働く仲間として、それぞれの持てる力を信じ、その力を発揮できる職場をつくることが、同友会会員の使命といえます

▼障害者自立応援委員会では「1社1人と関わる運動」を掲げ、雇用だけでなく交流会や就労体験の受け入れなど、1社でも多くの企業が障害者と関わるよう取り組んでいます。2021年度、この運動を「1社1人関わる・愛知モデル」と命名し、運動推進の考え方をまとめました。来年の秋、第22回障害者問題全国交流会を愛知で開催します。これからの1年半、この愛知モデルを広げ、会員の皆さんと共に人間尊重経営の神髄を追求していきたいと思います。

障害者自立応援委員長  浅井 順一